昨今特殊詐欺の手法がますます巧妙化しているように思う。
最近明らかになった「副業紹介」詐欺もその1つだ。
「副業を紹介する」と言って応募してきた女性たちに実際に体験させる。
その副業の一例は「他人の相談に乗る(あるいは愚痴を聞いてやるだけかもしれない)」というものだが相談依頼者が詐欺グループの一員であることが巧妙な仕掛けである。
さぞかし相談依頼者は「相談してよかった」「元気が取り戻せた」とか言ってカウンセラー(のちに被害者になる)を喜ばせるのだろう。
高揚したカウンセラーが所定の報酬を受け取ろうとすると事前に手続きが必要だと言って一定の金銭を要求する。
とまぁこんな図式なのだが、被害総額19億円に上る。
単純に被害者数(8600人)逮捕者数(29人)で割ると被害者から1人当たり約22万円を集め逮捕者1人当たり約7000万円を手に入れたことになる。
全く巧妙というか、悪質というか・・・。
今回のケースで特徴的なことは
①被害者が比較的若く判断能力が衰えた高年齢層ではない
②摘発された犯罪者グループが26名と多人数である、ことだ。
前者については昨今の副業容認ブームで一般の人でも手を出しやすくなった時代背景があるだろう。
後者については劇場型犯罪の特徴である多くの「役者」が必要になっていることがあげられよう。
ともあれ、この手の犯罪は所詮「いたちごっこ」なのだからまずはわれわれが自衛力を高めるしかない。
嫌な世の中になったねぇ。(嘆息)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます