これは男性には
絶対「あるある」でしょ。
「あの頃、エッフェル塔の下で」69点★★★☆
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外交官で人類学者のポール(マチュー・アマルリック)は
長かった外国暮らしを終え、
フランスに帰国する。
しかし、空港で
「パスポートに問題がある」と止められてしまう。
その理由を探るうちに
ポールは過去を振り返り、
パリでの忘れられない恋を思い出していく――。
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最近だと
「クリスマス・ストーリー」(08年。これは好きだった)
「ジミーとジョルジュ 心の欠片(かけら)を探して」(13年)と
作品によって、若干振れ幅大きいな、という
アルノー・デプレシャン監督の新作です。
40代の主人公(マチュー・アマルリック)が
空港で止められ
「あなたと同姓同名、おなじ場所で生まれた人間がいる」と告げられる――と
始まるストーリー。
「すわ、ミステリーか?スパイものか?!」という展開に引き込まれるんですが
そうではなく
内容の8割は、19歳で出会った運命の女性エステルのお話。
誰にも甘酸っぱいラブストーリーという
変わった映画です。
特に男性って誰もがこういう
「忘れられない女性」「忘れられない恋話」を
(強力に美化されていても)
持っているんじゃないのかなあと思うほど
熱く、ほろ苦く甘く
センチメンタル。
大人が、昔を振り返る、という体なので
アマルリックの大学時代を演じる
カンタン・ドルメールの出番が大半で
彼も初々しく瑞々しくていいんですが
彼が恋する
エステル役のルー・ロワ・=ルコリネとの
相性がとてもいい。
彼女は撮影当時リセに通っていた女の子だそうで
よく見つけたなあ!と思うほど
ファム・ファタル的な魅力がむんむん漂っていて
切なくさせます。
また愛のお話ながら
膨大なセリフと議論があり
「思考させる」要素が大きいところが
フランスらしいんでしょうかね。
★12/19(土)からBunkamura ル・シネマほか全国順次公開。
「あの頃エッフェル塔の下で」公式サイト
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