ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

二郎は鮨の夢を見る

2013-02-01 20:32:22 | さ行

一生、行くことはないであろう場所。
だからこそ、見て愉しみました。

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「二郎は鮨の夢を見る」71点★★★★


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東京・銀座のビル地下にある
鮨店「すきやばし次郎」。

ミシュランガイドで6年連続三ツ星(!)を取ってる
このすんごい店の店主・小野二郎氏(87歳)を
27歳の若いアメリカ人監督が撮ったドキュメンタリーです。

番長、いつも通りかかっては
「どんな店なんだろう?」と思っていましたが

いやはや、想像以上にすごいお店でした。

まず
お一人様3万円から(!)

お酒や肴などは一切なく、
鮨だけが出るという徹底したところらしいです。

なにより、まず
「なぜ次郎なのか?」「ほかの鮨屋と何が違うの?」と
誰もが疑問を持つと思うのですが

そのあたりは監督にこの店を紹介したという
料理評論家の山本益博氏が、
重要な案内役&解説役として登場し

実に優しく解き明かしてくれます。


撮影時85歳だった二郎氏が語る
仕事哲学も、身に染みますねえ。

「自分の仕事を好きになれないとダメよ。
あれもこれもじゃ、身に付かない」の言葉は耳に痛い痛い。

まじめに、向上心持ち、
毎日同じことをする大切さをつくづく感じます。

二郎氏の生い立ちや
一緒に働く息子さんにスポットを当てたのもよく、
ただの「鮨!ビューティフル!」だけでない
中身のあるドキュメンタリーになっています。

映像もスタイリッシュだしね。

ただ鮨のシーンのスーパースローの多用には
ちょっと飽きる(笑)

「鮨」そのものを撮るだけで
楽しかったことは、楽しかったんだろうな(笑)

★2/2(土)からヒューマントラストシネマ有楽町、ユーロスペースにて全国順次公開。

「二郎は鮨の夢を見る」公式サイト

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2 コメント

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求道者≒ヲタク? (空気人形)
2013-03-10 21:17:41
 ドキュメンタリーで是非観たいものが来なかったり、上映されてもスケジュールが合わなくて見逃したりで、本作が本当に久しぶりでした。観た動機が、二郎さんが“求道者”に見えたこと。
 世の中に名人と呼ばれる方はたくさんいらっしゃる。本物の名人に一番似合う言葉が“求道者”。
そして、一番似合わない言葉が“傲慢”でしょうか。

 同じことを当たり前のように繰り返したり、常に向上心を持つのは“言うは易し、行うは難し”ですね。

 二郎さんの言葉は本当にふがいない私に突き刺さりまくりでした。(反省あるのみ)

 ある種人生の達人に学ぶという姿勢で、お勧め度4。
私のように、ミシュランの評価より恨ミシュラン好きでも大丈夫かな~。 
返信する
本当に (ぽつお番長)
2013-03-12 12:27:21

大いにふがいないワタクシにも
突き刺さりまくりでした(笑)

ああ精進あるのみ、と
観たあとは思うんですけどねえ・・・
これがまた
返信する

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