これもまた、父と娘の関係。
「ガラスの城の約束」72点★★★★
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1989年、ニューヨーク。
ジャネット(ブリー・ラーソン)は人気コラムニスト。
オシャレなアパートメントでリッチな恋人と暮らしている。
ある夜、タクシーに乗っていた彼女は
ホームレスの男性を見かける。
なんとそれは、自分の父(ウディ・ハレルソン)だった――。
そしてジャネットは
強烈に変わった父と母(ナオミ・ワッツ)と家族6人で暮らした
子ども時代を振り返る。
それは楽しくもあり、記憶から消去したい悲惨な思い出でもあった――。
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強烈に変わった両親に育てられた、娘の物語。
すごいのはこれが実話だってこと。
実際に人気コラムニストになったジャネット・ウォールズの
ベストセラー自叙伝がもとなのです。
社会のルールなんて無視無視!という
自由気ままな父親と、
子どもより自分を優先する自称・画家の母親。
きょうだい4人の長女として
ジャネットは親に振り回され、衝突し、
やがて親をあきらめ、自立していく。
最初はなんだか「万引き家族」(18年)を思わせ、
そのうちに「親を許せるか」といテーマになり
そういや
ヴィゴ・モーテンセンが理想主義者の父親で、6人の子を山の中で育てる話
というのもあった。
そう、あのなんだかビミョーに複雑な鑑賞後感に、ちょっと似てる。
「毒親」と片付けられない、
そう簡単には縁を切れない、複雑な親子の姿に
いろいろ考えさせられました。
というのも
幼少期の彼女と父の関係は
けっこう蜜月なんですよね。
父はやること破天荒なんだけど
「一生、人にしがみついては生きられないぞ」とか
さまざまな金言を娘にくれるし、
また、普通の家族だったらできないような
忘れられない経験もたくさんさせてくれる。
彼女が作家として「自立」した根っこには
父親からの影響が絶対にあるわけで
でも、許せない仕打ちもたくさんされるわけで。
ゆえに単純な感動があるわけでもない。
こんなお父さんがいいけど、こんなお父さんいやだ、という
アンビバレントなこの気持ち(苦笑)
親子って、つくづく難しいなと思うのでありました。
★5/14(金)から全国で公開。
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