「メリー・ポピンズ」を
予習していったほうがよさそうです。
「ウォルト・ディズニーの約束」66点★★★
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1961年。
『メリー・ポピンズ』の著者である
トラヴァース(エマ・トンプソン)は悩んでいた。
もう20年も前から、
メリ-・ポピンズを映画化しないかとオファーを受けていたのだ。
企画の主は、かの
ウォルト・ディズニー(トム・ハンクス)。
ずっと断り続けてきたものの
最近、経済的にも厳しくなってきた彼女は
とりあえず、ウォルト氏に会うことにするが――?!
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これは予備知識ナシで観ると
最初は「??」かもしれません。
ウォルト・ディズニー氏が主役ではなく、
かの有名な「メリー・ポピンズ」の作者、
トラヴァース女史が主役なんですよ。
ワシ、例によってなんにも知らずに観たので、
最初に「♪チムチムニー~」の曲がかかったものの
始まってしばらくは、字幕なしで観ているような
何の話だか、まったくちんぷんかんぷん状態(苦笑)。
もうちょっと親切に作ってもよかったんではないか?
このひねくれて偏屈なご婦人が誰なのか、
なぜ不機嫌なのか、ちっともわからないし
彼女にチャーミングなところでも
チラリとあれば別なんですが、
あまりに取りつく島ないおばさんなので(失礼!)
これで観客を惹き付けておくには
無理があると思う。
そんな彼女が書いた「メリー・ポピンズ」を
ウォルト氏が映画化したいと熱望しているとわかり
(ようやくトム・ハンクス登場!笑)
で、あれこれ難癖をつけて拒否する彼女と
ウォルト氏、制作スタッフたちとのやりとりが始まるって話。
合間にトラヴァース女史の回想シーンが挟まり、
彼女を創作へといざなったのが父親であること
子供たちには最高に楽しいパパだったけど
現実と折り合えず、苦しんだ男性だった……ということがわかる。
と、
構成パターンにも工夫ないんですが
ただ、それでも「うるっ」とさせられるシーンがあるから不思議。
彼女が、
左手薬指にしている指輪の秘密が切ないしね。
それにトラヴァース女史のような人は、実際にいると思うんですよ。
物事、なんでも最初は否定。
でも、絶対に拒否するわけでなく、
本人が噛み砕くまでに時間がかかる、というタイプ。
トム・ハンクスがあの手この手で
そんな“めんどくさい人物”を説得する様は
『イヤな相手でも諦めず、説得する方法』として
ビジネス指南書になるかも、と思いました。
★3/21(金・祝)から全国で公開。
「ウォルト・ディズニーの約束」公式サイト
私だって予備知識は予告編のみ。実写のディズニー映画なんてデップさんの海賊もの位しか思い浮かばない。いわゆる私の嫌いな傾向の作品ではないので観ることにしました。
私は全然退屈しませんでした。この頑固おばさんがどうやって懐柔されるのだろうというのが楽しみで楽しみで。
終盤の専用運転手とのやりとりに結構ジーンときました。結局どこかで判り合えれば何とかなるのではとも思いました。
でも、あのパパは運が悪いだけの人だったのだろうかは疑問ですが....。
お勧め度は3.4。
「ディズニー」というタイトルに
戦略アリとは思うんですけどねー。
ワシは難癖つけられる
制作スタッフの気持ちに同調してしまい
その苦労いかばかりかと思うと、
全然楽しくなかったです(笑)
もうちょっとエマ・トンプソンに
かわいげがあればなぁ・・・。