ささやかだけど、すごくいいんだお!(ん?)
「アマンダと僕」76点★★★★
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パリに暮らす24歳の青年ダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)は
便利屋業をしながら、のんびり暮らしている。
ダヴィッドは近くに住む姉と仲良しで
姉の7歳の娘アマンダ(イゾール・ミュルトリエ)とも仲がいい。
知り合った美女(ステイシー・マーティン)といい仲になったり
姉にウィンブルドンに観戦に誘われたり。
やわらかな陽射しのなか、穏やかな日々を送るダヴィッド。
が、突然の悲劇がダヴィッドとアマンダを襲う。
そしてダヴィッドは一人で、
アマンダの面倒を見ることになるのだが――。
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日常を丹念に描き、人物を繊細に描き
ことさらではなく、沁みる味わいをもたらす。
1975年、パリ生まれのミカエル・アース監督、いますっごく好きな監督であります。
ちょっと
ミア・ハンセン=ラブのアプローチに似てるのかもしれない。
ややぽっちゃりが可愛い7歳のアマンダと、
母の弟である若い伯父さん・ダヴィッド。
このダヴィッドはいつもラフなTシャツ姿で、
ひょうひょうと、どこか浮き世離れした自由さがあっていい。
そんな彼らの穏やかな日々のなか、
しかし姉の突然の死で、ダヴィッドはアマンダの面倒を見ることになる。
といったって、突然「父」になれるわけじゃなし、
「どうすればいいのか、わからない」と
ダヴィッドは困りまくり、
アマンダも困惑し、わがままを言ったりする。
なにより、二人は大きな喪失を抱え、
唐突に涙が溢れ出てきたりもする。
アマンダもダヴィッドも
よく泣くんですよ。
それも直ぐにではなく、時間が経ったときにこそ、
ふとした瞬間にやってくる慟哭のリアルに
ああ、きっと監督は
喪失を知る人なんだな、と思う。
パリの緑、そよぐ風、やわらかな日差し、光。
日々の尊さを丹念に描くからこそ、
突然の悲劇に
世界がぽっかり、空洞になる感覚に、観客も協調できる。
そして、悲しみのその先に見える光のあたたかさが
穏やかに沁み入る。
このラストは近年まれにみる
忘れがたさです。クーッ。
もうすぐ公開される「サマーフィーリング」(7/6公開)は
「アマンダ~」より前に作られた作品なんですが
同じく突然の喪失と、回復の道のりを描いていて
これまた、ものすごく、いい。
同じテーマを追い続ける監督の思いを直に聞いてみたいなあ!と
いま切望しておりますw
この映画をとても気に入っていらした
俳優・石田純一さんのお話もとても興味深かった。
AERAdot.で読むことができます。
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ぜひ映画と併せてご一読くださいませ~
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