4月に入ってから、ここのところちょっと寝不足気味である。
原因は、”ごんぱち”の皮むきに夜なべ仕事しているからである。
”ごんぱち”とは・・・
紀南地方の呼び名で、全国的には”いたどり”とか、”いたんぼ”と呼ばれている植物。
正式には「いたどり」 タデ科で野原や道ばた、空き地などに生えている。
子供の頃、GWと言えば紀北の祖母の家に行って、家族や親戚と山菜採りをするのが恒例で、ワラビやゼンマイを収穫して食べた。
野山を歩くので、のどをうるおす目的で”いたんぼ”(紀北の呼び方)を採って皮を剥き、そのまま、もしくはちょっとだけ塩をつけて食べる程度だった。
また、余ったものは切り込みを入れて水に浮かべて遊んだ。
こちらに移り住んですぐ、この季節が訪れた。”ごんぱち”の話題が多く、親方の家で煮たものも食べさせてもらった。素朴な味でおいしかった。
しかし、ごんぱちが”いたどり”のことであると知ったのは4,5年後。
友だちに調理法を教えてもらい、採りにでかける。
初めの頃はどこに行けばいいのかわからず、収穫量は少なかった。
何のことはない、釜場の周辺にどっさり生えていることがわかり、ここ数年はわざわざ採りにでかけることもなく、仕事の合間に収穫、帰ってから皮をむき、塩漬けにする。
★1~2日後、朝から塩抜きをして、夕食を作るときに水切り、5cm長さに切って、きんぴらと同じように調理。”いたどり”は熱に弱く、加減がわからないので、一番失敗ない調理方法である。
★豚肉とにんじん、あればタケノコも入れて、中華炒めもおいしい。この場合、私はできるだけ細めの”ごんぱち”を選んで使っている。
★最近知った食べ方に”ナムル風”。家族の反応も上々である。
やはり、細めを選び、熱湯にサッとくぐらせたものを醤油、砂糖、ごま油を合わせた調味液につけ込む。
熱に弱いので、ゆで過ぎないことに気をつける。
★大量に収穫できたものは、塩漬け状態のまま、保存袋にきっちりと入れて、空気を抜き、冷凍庫へ。食べる日の朝、解凍兼、塩出しを夕方までする。
忙しい合間を縫って、収穫にいそしむ私。少々しんどくとも、足下の大きくなった”ごんぱち”を見たら、採らずにはおられない。
エンゲル係数の高い我が家で、少しでも自給率を上げるため。
この時期にしか味わえないもの、旬の味をたっぷりと堪能しなくては・・・
あと1~2週間、山菜採りを楽しむぞ!