25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

やっぱり初期の007は面白い

2018年02月21日 | 映画
アクション映画をレンタルしてきて、毎日のように年代を追って見ている。アメリカやイギリスのもの、スエーデン物、フランス物であるが日本、中国、韓国のアクション物は見ていない。
 旧スビエトを敵とした時代から、テロリストや情報通信が乗っ取られる内容に全体的に変化はしている。個人の俳優のアクション技術は相当進化しているが、年を追って、アクション映画はユーモアや洒落っ気がなくなりつつある。
 それを代表するのが「007シリーズ」である。ショーンコネリーやロジャームーアまでは悪戯っぽいシーンも多くあった。逃げる隙に、わざわざ目に飛び込んだチョコレートを持っていくシーンでクスッと笑ってしまうことが一本の映画に何度もあった。最近の「007」も、他のアクション映画も映像にユーモアはなくなり、カーチェース、格闘、爆発、時限装置を使った緊張の連続であり、暗くなった。アメリカ映画などはセリフでふざけたことを言うだけである。
 で、やっぱり「007」のショーンコネリー、ロジャームーアまでが明るく楽しい。ジェイソン・ステイサムの「トランスポーター」や「メカニクス」、やリーアン・ニーソンのそれぞれのアクション作品も面白いのだが、映画全体に豪華さというかお洒落感がない。
 「007」では行ったこともないリゾートホテルや街中などの風景が出て来る、必ずと言っていいほど豪華ホテルが出て来る。そこへ女が次々と出て来る。危機のとき、とっさの判断でその辺にあるものを使って脱出する手口もいろいろである。それに諜報部から与えられた武器も面白い。
 昨日は「エンド オブ キングダム」を観た。イギリスの首相が死に、その葬儀に世界各国の首脳が集まる機会をとらえて、ロンドンがテロリストによって破壊され、一部首脳は殺され、アメリカ大統領も執拗に狙い追われるという映画だが、ジョークのひとつもない深刻な世情を表した映画だった。情報が乗っ取られるとこれほど危ないものか、と切に訴えているようだった。あれよあれよ、と見てしまうのだが、映画を楽しむのは「007」の方がよい。冒険アドベンチャーではやはり「インディージョーンズ」が優れている。この映画にもユーモアがあった。
 スパイ物で「007」は先駆けとなり、冒険アドベンチャアでは「インディジョーンズ」が先駆けとなってその後の映画のパターンとなったような気がする。あとは過激になっていくだけである。

 クリントイーシトウッドの映画はまた一味違う。たぶん「007」などの目指すものと違うのだ。クリントイーストウッドは面白ければいい、という映画を作らない。監督の心理やこだわりが作品に刻まれている。
 SFではやはり「ターミネーター」と「エイリアン」が先駆けなのだろう。
 総じて映画もアクション、冒険、SFなど総合化しつつある。