25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

相撲の衰退

2018年10月09日 | 文学 思想
 貴乃花について憶測をひけらかしている面々の中心はマスコミである。かれらは貴乃花をテーマとすることで、広告主からお金をもらう。大至など、テレビに出て憶測を語るだけでギャラをもらう。名前も売る。しかし肝心の主人公貴乃花には一切のお金も入ってこない。

 これほどマスコミが騒ぐ有名人も珍しいものだ。貴乃花は常にマスコミの餌食になってきた。この点については腐っていると言ってよい。貴乃花には積極的で、一連の安倍政権の疑惑には及び腰である。日本はアメリカに対しても及び腰で、日米地位協定でさえ、交渉に入らない。

 九州場所のチケットが完売しないらしい。15日分が1時間15分で完売していた。その勢いがない。協会は面子もあって満員御礼にするだろうが、相撲の終わりの始まりがきたのだと思う。
 だれが考えてもやられた側が番付けを落とし、やった側が国技館で晴れて断髪式ができる、というのはあまりにも奇妙だ。日馬富士も「恥」を知らなければならない。

 こういう常識があって、ここに協会があり、そこで仕事をする人たちがいくらテレビに出て来ようが説得力がない。協会を悪く言えば、朝日テレビのように取材させてもらえなくなるのだ。だから彼らのコメントはつまらない。

 鳥取でのあの夜、実際にはなにがあったのか。そこにいて一部始終を見た校長も、高校相撲部監督もいたのだ。教育者としてかれらが貴ノ岩の前で証言すればよい。石浦もありのままを喋るのがよい。
 でも彼らはしない。できない無言の圧力がかかっているのだ。このモヤモヤ感は加計学園問題も同じである。
 人間には矜持というものがあるだろう。その欠片も見られない2018年(平成三十年)の十月九日である。
 相撲の世界に入るものがますます減るのは間違いがない。デブの少年をとっているだけだ。運動神経のいいものはが選ぶ競技は今やいくらもある。

 

 
 

釣り

2018年10月09日 | 日記
曽根の貸別荘の前の海岸で、台風21号前の客はクエを釣った。ぼくは驚いた。また昨日帰った客はアオリイカ2ハイとなんと30cmシマアジと25cmグレを釣った。シマアジが釣れたということで、これまた驚いた。後片づけをしたあと、海岸まで様子を見にいくと奈良から来たという男性が一人浮き釣りをしている。グレを狙っているのだろうか。訊くと、「ヘダイなんですよ。女房が黒ダイは持ってくるな、ヘダイは旨いって、言うんですよ」
 その男性はコマセを網籠に入れながら餌を付ける動作をやりながら話を続ける。
「ぼくは魚があんまり好きなほうじゃないんですよ」
「好きでもないのに魚釣りは好きなんですか」
「まあね、趣味がなかったもんだから、女房が喜ぶものでも趣味にすればいいのかなって」
「へえー」
「今日は一人で来てのんびりですよ。女房が来たら、忙しいですよ。餌をつける、釣った魚から針をはずす。たいへんですよ」 と自嘲気味に笑って言う。
 すると浮子が沈み、魚を掛けた。小さなグレだった。
「エサ取りもしかたないですよ。去年来たとき、友達がそこでヒラメを釣りましてね。ここは魚種豊富でいいですね」

 釣場が広く、釣り公園っぽくなっている。熊野古道の「太郎坂次郎坂」の入り口付近なので、公衆トイレもある。ここでの釣りを愛好する人達が作ったのか、「釣り人諸氏へ  ゴミを捨てないように、釣禁止となる前に」と3本ばかり小さな看板を立てている。確かここは国の所有地で曽根町は町の活性化のために何かをしたのだが、国の許可がないとできない。雑草でぼうぼうとなるので、曽根の区会がボランティアで草刈りをしている。海岸にゴミなどを捨ててあるとマナーが悪いと国に苦情でも言い立てれば、立ち入り禁止となってしまうかもしれない。そうなるとせっかくの釣場で人々が楽しめなくなる。

 岸壁下は八月まではホンダワラなどの藻が茂っていた。それが台風21号から25号までの間ですっかり藻が消えてしまった。海の底も荒れたのだろう。アイナメやハタの子らが岸壁下の藻の中にたくさんいた。どこへ行ったのだろう。岸壁下に工夫された漁礁でも投入すればいいのに、と思う。

 逆に白石湖の牡蠣養殖を思い起こした。「台風で海の底がかきまわされんと牡蠣はあかんのさ」と不機嫌に言っていた。台風が来なかった去年、業者は嘆いていたのを思い出した。今年は嬉しいことだろう。

 これからはアオリイカのシーズンとなる。思わぬ魚が釣れる賀田湾である。
「真鯛でもくるかもしれませんね」
「女房は真鯛よりもヘダイが旨いっていうんですよ」
「・・・・・・」

 イガミを釣るみたいに太公望の釣りができないものかなあ。コマ釣りは忙しい。ルアーも忙しい。
 のんびり待つ釣りがいいなあ、と思いながらやはりそれだったらキスやマゴチ、ヒラメ狙いかと思うのだった。運よく真鯛が掛かってくれれば言うことはない。もちろんこれは妄想。