奇妙な事件が起こるものだ。サウジアラビア人のジャーナリスト、カショギ氏殺人事件のことだ。18人もの大人がでてきて犯行に及び、どうやら内部でのやりとりはトルコ側には筒抜けという有り様。このぐらいの程度の人間が政府の中枢部にいるのだから、ざっぱなものだ。
待てよ、と想像してみる。これが日本で起こっているとしたら・・・。「治外法権ですから」としらを切る官房長官が浮かぶ。日本国内で、たとえ領事館や大使館内といえども人殺しはしないでもらいたい、と強く言うことができるだろうか。またあるいは、この事件を外交の取引に利用するだろうか。アメリカであれば世論は沸騰するように思える。イギリスで起こったならば、その先進国の元帝国の矜持が許さないように思う。
日本がアメリカやイギリスのように振る舞えないという想像を悪いことだと思えない。こんなこいで猛る方がおかしいとも思える。他国のことは他国のことだ。そう思ってもかまわない。この事件が理不尽でひどいものならサウジアラビアの人々が時間をかけてでもよくしたらよい。我々は関わらないほうがいいのだ、という意見もあり得る。ぼくはこの意見の方に気持ちがすり寄る。
しかしながらこれはひどい行為だと思うし、言論の自由も無視されるのも、自分だったら耐え難いことである。
サウジアラビアは部族を統率したサウード家がイスラム法により国を運営する国家である。6割が公務員とされ、高給取りである。日本の6倍の面積がある。アメリカのシェールガスによって、石油の値段が上げられないということと、脱石油化が進んでいることから、サウジも石油資源に頼らない産業を起こすことが命題である。肉体労働者は移民である。働くことに慣れていない人々が多いと言われている。
近代法ではなくイスラム法が法律なのだから、宗教=国家であることは間違いないが、国王=宗教指導者かどうかはわからない。イランはホメイニ師が出て来て、パーレビ国王が追放された。サウジであってもどうなるかわからないだろう。インドネシアのように世俗化して宗教色が薄くなっていく政策を取り始めているように見える。
人類がアフリカを出て、ヨーロッパに向かうまでの途中、チグリス、ユーフラティス川あたりのシナイ半島、それにアラビア半島あたりにとどまった人々のいる地域である。
自分の生涯のうちで足を踏むことはないところだろう。
おそらくこの事件はうやむやのうちに終わりとなる。何にしても被害者が一番損するのはどこへ行っても同じだ。
待てよ、と想像してみる。これが日本で起こっているとしたら・・・。「治外法権ですから」としらを切る官房長官が浮かぶ。日本国内で、たとえ領事館や大使館内といえども人殺しはしないでもらいたい、と強く言うことができるだろうか。またあるいは、この事件を外交の取引に利用するだろうか。アメリカであれば世論は沸騰するように思える。イギリスで起こったならば、その先進国の元帝国の矜持が許さないように思う。
日本がアメリカやイギリスのように振る舞えないという想像を悪いことだと思えない。こんなこいで猛る方がおかしいとも思える。他国のことは他国のことだ。そう思ってもかまわない。この事件が理不尽でひどいものならサウジアラビアの人々が時間をかけてでもよくしたらよい。我々は関わらないほうがいいのだ、という意見もあり得る。ぼくはこの意見の方に気持ちがすり寄る。
しかしながらこれはひどい行為だと思うし、言論の自由も無視されるのも、自分だったら耐え難いことである。
サウジアラビアは部族を統率したサウード家がイスラム法により国を運営する国家である。6割が公務員とされ、高給取りである。日本の6倍の面積がある。アメリカのシェールガスによって、石油の値段が上げられないということと、脱石油化が進んでいることから、サウジも石油資源に頼らない産業を起こすことが命題である。肉体労働者は移民である。働くことに慣れていない人々が多いと言われている。
近代法ではなくイスラム法が法律なのだから、宗教=国家であることは間違いないが、国王=宗教指導者かどうかはわからない。イランはホメイニ師が出て来て、パーレビ国王が追放された。サウジであってもどうなるかわからないだろう。インドネシアのように世俗化して宗教色が薄くなっていく政策を取り始めているように見える。
人類がアフリカを出て、ヨーロッパに向かうまでの途中、チグリス、ユーフラティス川あたりのシナイ半島、それにアラビア半島あたりにとどまった人々のいる地域である。
自分の生涯のうちで足を踏むことはないところだろう。
おそらくこの事件はうやむやのうちに終わりとなる。何にしても被害者が一番損するのはどこへ行っても同じだ。