シベリアとアラスカは陸続きであった。ホモサピエンスは極寒の地でも生きていける能力を身につけていた。マンモスを倒せば、動物性の脂肪もとれる。肉は保存もできる。シベリアの地では獣の皮を加工する技術も進歩した。狩猟採集民はマンモスなど大型の獣を追いながらやがてアラスカに入っていった。アラスカから南下はできなかったが、気候の変動により、南下ができるようになった。
多くの動植物はホモ・サピエンスが入り込むことで絶滅した。ホモ・サピエンスは地球上最悪とも言える強者だった。すでに弱者だったアフリカのサバンナから出てホモ・サピエンスは変っていた。ついには南アメリカの果てまで、世界の島々にまで生存するようになった。
あるとき、雑多な植物の中で小麦に目をつけたサピエンスの集団がいた。これを栽培する知恵が浮かんだ。栽培はそう簡単にはいかなかった。雑草取り、虫を防ぎ、病気から守り、やっと実っても加工が必要だった。栄養のバランスも悪かった。狩猟採集をやっていたほうが豊かで栄養もバランスよくとれた。それでも彼らは小麦を作り続けた。今、世界の面積で日本の6倍ほどの面積で小麦が栽培されている。
あるとき、小麦ではなく、稲に目をつけた集団がアジアにいた。あるときトウモロコシに目をつけた集団がアメリカにいた。あるときジャガイモに目をつけた集団がヨーロッパにいた。山羊や羊は飼いならすことができるものだと知った。犬、馬、牛も飼いならすことができると知った。
これらのことを逆に言えば、小麦や米、トモウロコシがホモ・サピエンスを支配したとも言える。何百属、何千種とある動植物を絶滅させ、小麦や米が第支配者となった。サピエンスは家畜同然になった。これが農業革命だった。農業革命は苦労の末に成功した。その種と栽培技術を持ったものが今度は狩猟採集民を駆逐していった。狩猟採集民は果てに追いやられた。
ホモ・サピエンスが海に進出してから、海の生物も絶滅したものがいる。クジラもそれが危惧され、日本ウナギも危惧されている。尾鷲沖からはとっくにサンマは姿を消した。
地球上に70億人もいることになってしまったホモ・サピエンスの人口はまだ増加する。ホモ・サピエンスが生きていくために70億人分の食料と水と塩がいる。おそらく科学はそのためにある。ホモ・サピエンスでしかできない食料の合理的生産。栄養の摂取。病気の克服。
ノーベル賞の時期が来ると、ホモ・サピエンスのうちのある種の天才や努力家がサピエンスを牽引していくのだと思うときがある。名もなくひとりひとりの生きることが全体でサピエンスを前に押し進めている。しかし時に突然変異のようにびっくりもんの発見、発明がなされる。様々な分野で様々な研究、試み、情報交換がなされ、あるときホモ・サピエンスはドーンと前へ進む。次の産業革命はもうすぐだと思う。そのときには人ホモ・サピエンスが枝分かれするのかも知れない。そんなことまでも思う。
多くの動植物はホモ・サピエンスが入り込むことで絶滅した。ホモ・サピエンスは地球上最悪とも言える強者だった。すでに弱者だったアフリカのサバンナから出てホモ・サピエンスは変っていた。ついには南アメリカの果てまで、世界の島々にまで生存するようになった。
あるとき、雑多な植物の中で小麦に目をつけたサピエンスの集団がいた。これを栽培する知恵が浮かんだ。栽培はそう簡単にはいかなかった。雑草取り、虫を防ぎ、病気から守り、やっと実っても加工が必要だった。栄養のバランスも悪かった。狩猟採集をやっていたほうが豊かで栄養もバランスよくとれた。それでも彼らは小麦を作り続けた。今、世界の面積で日本の6倍ほどの面積で小麦が栽培されている。
あるとき、小麦ではなく、稲に目をつけた集団がアジアにいた。あるときトウモロコシに目をつけた集団がアメリカにいた。あるときジャガイモに目をつけた集団がヨーロッパにいた。山羊や羊は飼いならすことができるものだと知った。犬、馬、牛も飼いならすことができると知った。
これらのことを逆に言えば、小麦や米、トモウロコシがホモ・サピエンスを支配したとも言える。何百属、何千種とある動植物を絶滅させ、小麦や米が第支配者となった。サピエンスは家畜同然になった。これが農業革命だった。農業革命は苦労の末に成功した。その種と栽培技術を持ったものが今度は狩猟採集民を駆逐していった。狩猟採集民は果てに追いやられた。
ホモ・サピエンスが海に進出してから、海の生物も絶滅したものがいる。クジラもそれが危惧され、日本ウナギも危惧されている。尾鷲沖からはとっくにサンマは姿を消した。
地球上に70億人もいることになってしまったホモ・サピエンスの人口はまだ増加する。ホモ・サピエンスが生きていくために70億人分の食料と水と塩がいる。おそらく科学はそのためにある。ホモ・サピエンスでしかできない食料の合理的生産。栄養の摂取。病気の克服。
ノーベル賞の時期が来ると、ホモ・サピエンスのうちのある種の天才や努力家がサピエンスを牽引していくのだと思うときがある。名もなくひとりひとりの生きることが全体でサピエンスを前に押し進めている。しかし時に突然変異のようにびっくりもんの発見、発明がなされる。様々な分野で様々な研究、試み、情報交換がなされ、あるときホモ・サピエンスはドーンと前へ進む。次の産業革命はもうすぐだと思う。そのときには人ホモ・サピエンスが枝分かれするのかも知れない。そんなことまでも思う。