澪つくし料理帖の高田郁の待望の新シリーズだ
今回は料理人の世界から大阪商人の世界に舞台を変えて
物語は展開してゆくようだ
この主人公幸のように目端の利く 聡い人間をみると
小説の中の人物ではあるのだが・・・
自分の無様な生きようにやり切れない恨みのような
思いに囚われてしまう
かなり前にいそいそと買ってきたのだが
数頁読んでみて 何かうんざりとしてしまって
読むのを止めてしまっていた
このようなよく出来た人間を見させられると
物語の世界についつい入り込んで
おいらなど今更生き直すことなど不可能な事だから
ただただ後悔のような反省を繰り返すだけで
不甲斐ない自分を責め続てみるだけだ
しかし 幸という名前とは反対の幸薄い少女の行く末に
父親の様な心持ちになり また頁をめくってしまった