「バーバのかき氷」 小川糸
タイミング悪く買ってしまったと後悔した
母親を数年前看取った同じ病院で
同居して介護していた叔父を亡くして
やっと落ち着いて好きな本が読めるからと
書店で見繕って買ってきた文庫本だった
様々な作家8人による11の短篇が載ったものだ
何気に読み進めていたのだが
「ばーばのかき氷」で思い出してしまった
悪性リンパ腫が喉にできて食事が喉を通らず
唯一食べることが出来たのは
母の大好きなバニラのカップアイスだった
バニラアイスを舐めるその母の姿が蘇って
柄にもなく
おもわず買ったばかりの本に落涙してしまった