何を迷うことがある?
たまの休みに梅雨の晴れ間があたったなら
オートバイ乗りである以上、走るしかないじゃないか!
なんてね
週末の道は案外すいていて、中央道 小黒川PAまでするすると来ちまった。
出掛ける時に霧が立ち込めていてちょっと涼しかった(寒かった?)ので
メッシュじゃないジャケットを羽織ってきたけど、正解だったね。
湿気のせいもあるかもしれないけど、風が冷たく感じられたよ。
PAで朝メシを喰いながら、どこまで行ってやろうか考える。
天気は一日持ちそうだし、体調も良い。
このところ走りに出られなかった鬱憤がグラグラと沸騰しているゼ!
〇
長野道に分岐して、須坂長野東で高速を下りた。
須坂の街をその東側を走る農道でパスして
県道112号線で上信スカイラインを目指す。
空はちょっと水蒸気を多く含んだ水色。
底がグレーを帯びた雲もモクモクと湧いている。
風の通り道では容易にガスが出て、天候は不安定極まりない。
子安温泉との分岐を過ぎると、しばらくのんびりと谷筋を進むが
不意にヘアピンカーブが訪れ、それを合図にグイグイと高度を上げていく。
ほどなく尾根に近付くと道幅はやや狭まるけど
勾配は穏やかになり、カラマツの樹林帯を進む。
秋には一面が黄金色に染まるのだろう。
細かいカラマツの落葉が道路を埋め尽くし、アスファルトを茶色に染めてしまうのだ。
土地の人に云わせると、カラマツの樹林など無愛想でつまらないらしいが、
ボクはその圧倒的なバタ臭さ(?)が意外に好きだな。
空が広がると植生も変わり、高山ぽくなる。
ダケカンバやシラビソ など高山の樹木が増える。
道路は1~1.5車線だけど路面は良い。
たまに勾配のきついヘアピンもあるけど、走って楽しいルートだ。
メッツラーのグリップに任せてステアリングヘッドをグイっとイン側へ引き込む。
ロードテックは路面温度に依存しなくても強力なグリップを発揮するけど、
やっぱりこれ位の路面温度だとほんとに強くグリップし
もともと高い内向力をさらに際立たせる。
コーナリングも楽しいRTにまさにぴったりのタイヤだね。
万座への分岐で毛無峠へちょっと寄り道。
長野側への視界も開けて気持ちいい!
ここは西側が開けていて上昇気流が発生して、雲が湧きやすいようだ。
上昇気流を利用してラジコンのグライダーを飛ばす人が何人もいたよ。
毛無峠。この先は通行止めの行き止まり。
〇
万座に抜けて、渋峠へ上がり
志賀草津道路のワインディングを楽しんだあと、
蓮池辺りから奥志賀に向かう道へ入る。
蓮池はまさに今、ハスの花が見頃。
たくさんのハスが色とりどりの花を咲かせる。
志賀高原も意外にひともクルマも少なくて静かだった。
オリンピックで整備されたトンネルをこえて
東館山や焼額山のスキー場の麓を縫うように進む。
大きなホテルがいくつも建っているけど
季節外れのスキーリゾートは、どこもひと気がなくて、ひっそりとしている。
行き当たって、いよいよ林道に入る。
野沢まで50kmはあろうかという林道だよ。
沢沿いに進む道は眺望はまるで利かないが、水際を進み、夏場には案外さわやかだ。
ブナの自然林も残っていて、森は豊かな緑にあふれている。
晩秋に秋山郷から雑魚川林道を経て、奥志賀林道を抜けたことがあるけど
ブナの雑木の紅葉は息をのむ美しさだったよ。
緑に燃える夏の森も良いけど、やっぱりこのルートは紅葉の季節がベストかな。
〇
木漏れ日に胸躍らせたり、突然のガスに身を震わせたりしながら
小さなカーブを小1時間クネクネと綴り合わせてすすんだ。
ほとんど眺望も利かないまま野沢温泉スキー場の上に出て
ようやく視界が開けた。
温泉街の向こうに千曲川。
木島平が広がっている。
文句なく気分がいい!
あーやっぱ晴れたら走るが一番だね。
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