先に、ヘンリック・シェリングのヴァイオリンが素晴らしいとお伝えした。
と言うことで、他に何かないかと探したら、掲題のボックスセット(5枚組)が出て来た。
1978-9年にイングリット・ヘブラーを相手に録音したベートーヴェンのソナタ全集である。
早速、7~9番(クロイツェル)と聴いた見たが、期待に違わずなかなか良い。
つまり、安心して聴くことができるのだ。
通常、楽聖の全集などに向き合うと、どうしても肩に力が入って大袈裟な演奏になり勝ちなのだが、彼の場合はこれがなく、どちらかと言えば淡々と演奏している。
それが聴く方にも影響して、肩ひじ張らず聴けるのが良い。
ということで、第5番の「春」も残っているし、しばらく楽しめそうである。