北朝鮮の弾道ミサイル発射について、このブログで取り上げている。文字入力をしながら、ずっと思い出せないことが一つあった。かつて、世界平和統一家庭連合(旧「統一教会」)が北朝鮮の兵器開発に関わったという事件だった。「あっ、これだ」とようやくたどり着いた。TBSニュースWeb版「JNN NEWS DIG」(今月14日付)の特集「旧統一教会関連会社が北朝鮮に潜水艦を仲介 日本人信者の献金が北の兵器開発に使われていないか」の記事だ。
記事を要約する。1994年1月にロシアから北朝鮮にミサイル発射装置が付いたままの潜水艦が売却された。売却を仲介したのか東京・杉並区にあった商社だった。潜水艦を「鉄くず」と偽って申告して取引を成立させていた。商社は社員4人の小さな会社だが、全員が統一教会の合同結婚式に出ていた信者だった。
当時この「鉄くず」潜水艦の売却については当時、ニュースになったものの、警察による刑事事件にはならず、その後、報道は沙汰止みとなった。再びニュースになったのは韓国の国防部の2016年8月の報告だった。北朝鮮がSLBM潜水艦発射型弾道ミサイルを打ち上げた際に、統一教会の信者が仲介してロシアから北朝鮮に渡った「鉄くず」潜水艦が開発の元になっていたとの報告を国会で行った(同)。(※写真は、2016年に北朝鮮が打ち上げたSLBM「北極星」=防衛省・令和4年7月「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」より)
TBSの特集で、全国霊感商法対策弁護士連絡会の渡辺博弁護士は「1991年に文鮮明さんが訪朝した際は3000億円とか持参したといわれてます」と述べている。また、北朝鮮にある文鮮明の誕生地を訪ねる「生地巡礼ツアー」が1990年代から行われて、日本人信者が年間1000人参加。ツアーには信者が1人100万円を献金として持参し、生誕の地に捧げるという名目で北朝鮮側に渡っていたとみられる、と指摘している。
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