島の北側を探検しているうちに、お昼になりました。どんなに小さな島でも食堂くらいはあるだろうと、ぶらぶら歩き。せっかく篠島 (しのじま) に来たのですから、島ならではの海の幸を食べたいところです。道沿いにはいくつかのお店がありますが、どのお店もどんなメニューを置いているか、どれくらいの値段なのかが分かりにくい。
意を決して、民宿に入ってみました。注文したのは3000円のコース料理。お昼ご飯に3000円なんて、清水の舞台から飛び降りんばかりの大・大・大奮発。しかも料理の内容は不明。今までお任せで注文したことのない小心者の私にとっては大博打 (ばくち)。何が出てくるかドキドキです。
まずは突き出し。もずく酢とゆでたタコ。お酒は飲まないので、おつまみは最後にご飯が出てくるまでとっておきましょう。
箸 (はし) 置きがフグの形をしていてかわいい。つまようじを収めているのはシャツ風の折り紙細工。こういう小さな細工が出てくると、民宿に来たという感じがします。
続いてメバルとタコの唐揚げ。メバルの大きく開いた口から断末魔の叫びが聞こえてきそう。ちょっと怖い顔つきですが、頭から丸ごといただきます。
あっ、てっさが出てきた。3000円の昼食でフグ刺しが付くとは、かなりお値打ち感があります。
続いてタイのアラ煮。煮汁は濃さも甘さもほどほどに抑えた家庭風。私としてはもっと薄味でもいいんだけどね。
身をほぐして、煮汁に浸して食べます。ご飯が欲しいよー。
アラ煮をつつきながら、京都で食べたタイのアラ煮を思い出しました。京都で出てきたタイのアラ煮は煮汁が真っ黒で、味がとんでもなく濃く、それはそれはひどいものでした。以前食べたときは絶妙な味付けだったのですが。あのお店には失望しました。もう行きません。
さらにホタテのマヨネーズ焼き。
もうひとつ、イサキの塩焼き。そして待ってました、ご飯と赤だし。
締めはフルーツとゼリー。ぷにぷにのゼリーって大好きです。少し酸っぱいキウイでお口さっぱり。片隅のクラッカーはさくさく。
あー、よく食べた。胃腸の弱い私が全部きれいに食べました。自分でびっくり。でもまだ食べたい気分。そう言えば、玄関を入った後に通された待合コーナーに栗まんじゅうが置いてあったなぁ。追加デザートとしていただいちゃいましょう。
3000円でこれだけの料理が出てくるなんて、かなりお値打ち。さすが島の民宿。若おかみの人柄も親しみやすく、気に入りました。いつも旅先ではホテルに泊まっていますが、民宿も意外といいかも。
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