花浄土鹿児島

鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。
(季節の花、吹上浜、桜島、霧島など)

2012年 桜島の活動予測 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 21:27:37 | 桜島
9 桜島の活動予測

※ 2012年段階で桜島の今後の活動がどうなるのか考えたものです。

2012/03/09 22:20 昭和火口の爆発 黒神橋から撮影


これからの桜島の活動はどのようになるのでしょうか。
京都大学桜島火山観測所設立50周年記念講演会(2011.10.15)「桜島火山活動の現状と今後の見通し」(京都大学井口正人准教授)では、考えうる次の活動として以下の3つのシナリオが示されました。

1 南岳山頂爆発の再激化(2億立方メートル級のマグマの長期放出、昭和火口での長期化もあり)

2 昭和火口の爆発・火砕流の激化→溶岩流出(2億立方メートル級のマグマの短期放出)

3 両山腹噴火(文明、安永、大正噴火)による20億立方メートル級のマグマの放出

桜島撮影によく出かける者として大いに感心がありますが、私は2だと考えています。

2012年に入り南岳からは噴煙が増えていますが、噴石を飛ばすほどの活動はしていません。前のページで書いたように南岳B火口は岩壁の崩壊で閉塞していますし、A火口もマグマが自由に上昇しにくい状態のため活動が弱いと思われます。気象庁の観測情報に噴火口が南岳山頂火口と表示された場合は要注意です。

昭和火口の活動が激しいときは一日で10回以上も爆発しますから、昭和火口からのマグマ放出が容易な状態だと思います。したがって、大規模な火口壁崩落などで昭和火口の火道が閉塞してマグマ放出が止まらない限りは昭和火口の活動が続くと思われます。

昭和火口から放出しきれないほどにマグマが上昇する場合に南岳山頂火口の活動が再度激化することも考えられますが、そのような場合には南岳山頂火口の活動激化に先行して昭和火口から溶岩流出が始まるのではないでしょうか。

前回は1939年10月の噴火から約7年後の1946年に昭和火口から溶岩が流出しています。今回の昭和火口活動は2006年に始まっていますので来年が7年目です。

3のシナリオは1,2とは桁違いの活動になりますので前兆現象が観測されるものと思われます。大正噴火前には井戸水がお湯になり、鳥や獣が騒ぎ山崩れや地震が続発しました。現在は国内最高水準の観測設備や態勢によって前兆は必ず捕捉できるはずです。

2012年3月には火山弾が2kmを超えて飛散しました。噴石の飛距離は徐々に伸びてきています。いずれにしても撮影者としてはこれまで以上に安全性を考慮することが大切です。警戒レベルが4(避難準備)に引き上げられた場合は島内での撮影はかなり危険になることを覚悟しなければなりません。

※ 2016年8月に桜島の噴火警戒レベルは一時的に4まで引き上げられましたが、その後活動は低下しています。2017年は5月26日までの爆発回数は10回ですが、活動が元に戻りつつあります。今後は上記2の活動経過をたどるのではないでしょうか。

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桜島撮影あれこれ-6 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 20:55:20 | 桜島
8 噴火の実態

噴火のパターン
夜間撮影に通ううちに噴火には何種類かのパターンがあるのが判ってきました。
自分なりに区分したのが次のようなものです。

①  ドッカーン型


エネルギーを十分溜め込んだ後に起きる噴火。空気振動を伴って噴石が飛散します。噴火後短時間で噴煙が収まり、等間隔で噴火すれば撮影には理想的。火山雷を伴うこともある。

② ホワン型


音もなくいつの間にか噴煙がもりもりと上がっていきます。噴石が出ることは少なくて、殆ど絵にならない。長時間待ってこれではガックリ。でも、めげずに待ち続けるのです。

③ ブリブリ型


空気振動は伴わずに噴煙が出始める。噴火音がする頃には噴煙が大きくなり、やがて噴石をまき散らす。噴煙が先行しているので噴石が良く写らないことが多い。くすぶるように5分程度も噴火が続き、弱い火山雷を伴うこともある。

④ クシュン型


火映現象が続く中で時折小さなくしゃみのように火口周辺に少し噴石をまき散らす。火口をアップ目に狙うと面白いが迫力不足は仕方のないところ。30分間隔程度で繰り返し噴火する。

⑤ ナンヤソレ型



噴煙が少しだけ上がり気にも留めていなかったのに噴石も少し飛散する。後で記録を見ると爆発にカウントされていたという肩すかしのようでガッカリする噴火。

実際の噴火と記録画像の違い
一般に夜間の噴火撮影では露光時間は30秒程度です。30秒間で火口から火柱が上がり噴石が飛散して斜面を転げ落ちるまでが撮影できます。
肉眼で見ると噴石は小さな赤い点々に見え、飛散速度もそれほど早くありません。落ちてきた噴石はゆっくりと斜面を転がります。全体としては夏の打ち上げ花火よりもゆっくりとした現象に見えます。撮影画像の方が光跡が残り実際よりも大きな噴火のように写ります。

露光時間が短かすぎると迫力不足になります。ただし、大きな噴火をアップで撮影すると30秒露光では噴石の写り込みが重なって露出オーバーになることもあります。噴石が飛散する時間は長くても1~2分に過ぎません。一回の噴火現象を30秒露光で数枚写しても、噴火らしく写るのは1枚あるかどうかに過ぎません。

噴火音に気づいてからシャッターを切ると、噴石が上空へ飛散する光跡が殆ど写らず迫力のない画像になってしまいます。撮影地が火口から3km程度の距離ならば、噴火からおよそ8秒後に噴火(爆発)音が聞こえます。数分間も噴石が飛散し続けると撮影は楽ですが、そのような爆発の確率はおそらく5%以下でしょうか。

2010/12/05 18:41 この年の883回目 火山雷を伴った昭和火口の爆発


同上 明るさ補正前の画像


理想的には噴石が火口を飛び出す直前にシャッターを切りたいものです。そのため、睡魔と戦いながらひたすら火口の様子を注視し続ける必要があります。これが結構難しく、半分眠っている状態ではタイミングを失うことが多いのです。

※ 夜間爆発の可能性を考慮してチャレンジを続けていますが、爆発遭遇確率は3割程度と感じます。いかにも爆発らしい状態が撮影できる機会は少ないものです。この記事を転載した5月26日時点で2017年の桜島爆発回数は10回です。

拙いページをご覧頂きありがとうございました。
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桜島撮影あれこれ-5 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 19:00:27 | 桜島
7 火山活動の観察

噴火と爆発の違い
桜島は日本有数の活火山であり噴火や爆発を繰り返しています。このページ内では「噴火」または「爆発」と記載していますが、気象庁では観測上の区分を次のように定義しています。
 
噴火や爆発の基準は桜島の場合、他の火山とは異なる。一般に火口から噴煙などの物質が出れば噴火となるが、桜島は噴煙高度が1000m以上のものを目安に噴火としている。また爆発は火口ごとに基準が違い、ともに爆発の衝撃によって起こる地震が前提で、昭和火口は島内に設置している空振計が10パスカル以上か噴石が火口から500m (5合目付近)まで飛散した場合に爆発。 南岳は火口から噴石が飛散したら爆発として数えているそうだ。(参照元 2010-05-26南日本新聞記事 桜島の噴煙を観測する)

桜島噴火によって起こる地震を感知すると鹿児島地方気象台内にアナウンスが流れ、職員が窓ガラスに貼られた高さ表示のテープを目印に噴煙の高さを目測で観測しています。気象台は桜島から見て西側の鹿児島市街地にあるため、昭和火口の様子は直接見えません。

したがって、気象庁の垂水監視カメラや国土交通省の桜島ライブ画像も観測の参考にしていると思われます。噴火しても噴煙全体が雲に隠れているとカウントされないようです。現地で撮影中の体験と比較すれば、夜間の噴煙高度が1000m周辺の噴火は厳密に判定、カウントされていないようです。

南岳山頂火口と昭和火口
桜島で現在活動しているのは南岳山頂火口と昭和火口です。北岳は有史以来活動していません。
詳しく見ると南岳山頂火口にはA火口とB火口があります。南岳山頂火口の東側斜面にあるのが昭和火口。昭和火口も内部では噴気口が南北2つに別れているようにも見えます。噴石が少しだけ飛散する場合に一方からだけ噴出することがあり、南側と北側で噴煙の色が違うこともあります。

活動規模では南岳山頂火口が昭和火口よりも大きな噴火をします。素人目には大型トラックと軽自動車ほどの違いに思われます。昭和火口は斜面に火口があるために噴火活動が大きいように見えるだけで、南岳山頂火口の活動が激しかった頃に比べると噴出物の量は5分の1程度しかないと言われています。

南岳山頂火口の爆発 黒酢の郷 桷志田(かくいだ)レストランの壁紙


鹿児島市の写真家「住 高秀」(すみたかひで)さんが撮影した1988年の桜島噴火写真です。南岳山頂火口の噴火を桜島の西側から撮影したものです。噴石が左側の北岳斜面まで飛ぶ大きな噴火です。最近の噴火は殆どが昭和火口で発生し、南岳山頂火口から大規模に噴火することはありません。

山鳴りと火映現象
地下からマグマ(溶岩や火山ガス)がせり上がり噴火活動が盛んになると山鳴り(鳴動)が聞こえることがあります。実際に島内で聞くとジェット機が何機もエンジン音を響かせているようで実に不気味です。地元の人は地下で溶岩をすり潰している音だと言います。昼間は車の音などであまり気づきませんが、夜周囲が静かになると良く聞こえます。

山鳴りがするときには、火映現象を伴うことがしばしばです。火映現象は火口にせり上がった溶岩や火山ガスの火炎などが、噴煙や雲等に反射して火口の上が赤く照らし出される現象です。肉眼ではあまりはっきり見えませんが長時間露光によって火口周辺が赤く写ります。肉眼でも見えるような火映現象は、巨大な松明のようなもので初めて見ると驚かされます。

噴火の予測
火口が見える気象条件で噴火しそうなときに夜間撮影に出かけます。どのようにして噴火を予測するのかが問題です。私の場合は、気象台の火山観測情報や国土交通省の桜島ライブ画像で活動が盛んになった時を一番の目安にしています。それ以外にはMBC南日本放送のWebページにある「ふるぷりライブ」画像に記録された噴煙の上がり具合を見ます。また、ネットの2chの桜島スレに投稿された観察記録なども参考にしています。

撮影ポイントに着いてからの予測は自分の経験が一番の頼りです。その日の噴火間隔や回数をもとに次の噴火時間帯を推計し、撮影構図を決定します。噴煙の具合や火映現象や山鳴りも参考になります。

噴火の前兆現象
撮影準備を整えた段階でいつ頃噴火するのか、これが一番大事なことです。
私の場合は昼間は噴煙と桜島全体を写す観光写真的なものが主になりますので、爆発音が聞こえてからでも十分間に合います。夜間撮影は火口が灼熱状態になり噴石が飛び出すまさにその瞬間から写そうとすれば、噴火のタイミングを自分で予測することが大事です。

噴火の前兆パターンとしては大きく2つあるように思います。
一つは勢いよく出ていた噴煙が止まり、火口にガスが溜まって「もよもよっと」(地元の人の表現)なると噴火が近いというもの。それが10分後のこともあれば1-2時間かかることもあります。
もう一つは、火映現象が次第に強まって肉眼でも見えるほどになり、ついには火口がオレンジ色に輝いて噴石を撒き散らすもの。

現実にはこのように単純ではありません。噴火が等間隔の時間ごとに起こることもありますが、火口が「もよもよっと」なってから噴火するまでに何時間もかかることも珍しくありません。また、火映現象が一晩中続いて結局何も噴火しないこともざらです。

全く噴火しそうにないパターンもある程度は判ってきました。それは灰色の噴煙が数時間も出続けて止まらないとき。火口から力なく水蒸気が出続けるとき。山鳴りも火映現象も全くないとき。このようなときは、徹夜などせずに早めに切り上げるのも賢明なことです。

ただし、夜半を過ぎてから噴煙のパターンが変わってきて突如火映現象が現れたり、1時間おきに噴火を繰り返したりすることもあります。撮影に向かう途中や、帰宅途中に噴火して悔しい思いをすることが多いですが、マイナスの気持ちを引きずらず「また良い日もあるさ」と、気分を切り替えて次の機会を狙うのが得策でしょう。

次に続く
                                   
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桜島撮影あれこれ-4 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 18:04:31 | 桜島
6 撮影機材など
私はニコンD200とD700の2台を常用し、レンズは28mmと80-400ズームレンズが主です。夜間撮影での機材などについて書いてみます。

※ D200は長年の使用消耗で修理不能、D700も2016年10月に故障し修理部品がなく使用不能となりました。その後、D500を購入し現在は1台だけで頑張っています。

カメラ、三脚、延長コード付きのレリーズ、ワイヤレスリモコン

夜間は長時間露光となるので三脚は欠かせません。2台目のカメラ用にカーボン三脚を買いましたが、やはり軽いのは長所であり、また欠点でもあります。重しにするためにワイヤケーブルを使ってセンターポールにカボチャ程度の溶岩をぶら下げ、一部が地面に接するように長さを調整しています。宙ぶらりんにすると溶岩が揺れて三脚が安定せず逆効果になります。

雲台を含めて三脚の重量は4キロ以上が理想的です。乗せるカメラ+レンズの重量よりも三脚が重くないと安心できません。爆発規模が大きな場合は火口から空気振動が襲ってきます。車がぐらっと揺れるほどの威力があり、耳をふさいだ方が安心です。画像が乱れることもあり、三脚をワイヤーなどで地面や鉄柵などに強く固定できれば安心です。

車内から撮影するときにはレリーズに延長コードを利用しています。最初の頃は車のドアぎりぎりに三脚を置いていたのですが、出入りに不便でした。延長コードでこの悩みは解決しましたが、窓を少し開けてレリーズコードを通すので冬場は風が入り寒いです。

車内で撮影待機するときには毛布をかぶるなど防寒対策が必要です。カイロなどで暖め過ぎると今度は寝込んでしまうので注意が必要です。写友と雑談に熱が入るうちに撮影タイミングを逃すこともかなり多いです。

ワイヤレスリモコンも便利で、5~6台のカメラを操作する人も見かけます。各カメラに共用のワイヤレスリモコンがあれば一斉にシャッターが切れます。中国製品が安くて便利ですが、同じ機種を使う人が近くにいると混信するのが欠点です。レリーズ時にわずかなタイムラグがあり、たまにはシャッターが下りない不運もあります。

火山灰よけと結露防止には銀色シートやシャワーキャップなどを使う人が多いようです。車のハッチバックを持ち上げて支柱を立てて簡易テントのようにして機材を並べている人、大きなビーチパラソルを利用する人もあります。

夜間撮影では懐中電灯やヘッドランプも必要になりますが、慣れない内はカメラの設定などに手間取りがちです。夜間の光は他の撮影者には迷惑になりますので、機材の確認などは手早く行うようにしています。

夜間撮影テクニック
テクニックと言うほどのことではありませんが、撮影時の感度設定や露光時間、絞り、レンズなどに工夫をしています。

デジタル一眼初期には長時間露光や高感度撮影は写るだけましという感じでした。ノイズが一杯出て、蛍撮影にも挑戦しましたがいずれも不満足なままでした。ノイズ低減処理をすると、およそ1分程度は次のシャッターが切れません。これが欠点でした。

D700では感度3200撮影でも大伸ばしを目的としなければ、支障のない画質が得られます。シャッターチャンスを損なわないようにノイズ低減処理はしません。画質保持のためには感度設定は上げない方が良いとされています。しかし、夕暮れや夜明け前には感度を上げることで15分の1秒程度の撮影が可能となり薄暗い時間帯での撮影に威力を発揮します。

私は月夜の場合は感度800程度で、闇夜は1600程度です。400程度でも良く写ることがありますが、撮影直後に画像確認できますのですぐに調整できます。

画像形式をRAWで撮影する人も多いようです。ノイズ低減や画質調整などにも非常に効果的だそうですが、私のパソコンは非力なためRAW画像を読み込めずRAW画像処理に関しては、ここに全く書けないのが残念です。

絞りと露光時間も撮影画像の確認で調整できます。私はあまり絞り込まずに主に6.3以下で撮影しています。特にアップで狙う場合は別としてあまり絞り込まない方が良い結果が出るように思います。夜間撮影の標準的な露光時間は30秒にしています。慣れてくればバルブ設定にして、爆発規模に合わせて露光時間を調整できるようになります。

夜間撮影ではカメラ背面の液晶で確認する撮影画像は昼間よりもずっと明るめに感じられます。自宅パソコンでの画像と比較して明るさに慣れるまでは、露光不足に注意が必要です。

レンズの選択は迷うところ
ニコンの場合はフルサイズをFXサイズ、APSサイズをDXサイズと呼んでいます。DXサイズではレンズが35mm換算では1.5倍相当の画角となります。85mmレンズは120mm相当の画角です。黒神地区でDXサイズで28mmレンズを使うと桜島の全体が入ります。

南岳の噴火が激烈な頃ならばこの画角でちょうど良かったでしょう。現在では大きく流れる噴煙や広範囲に発生する火山雷を写し込む場合などには効果的です。夜間の噴火撮影ではレンズの良し悪しが画質に現れる感じがします。明るくて解像度の高い口径の大きなレンズが最も描写力に優れているようです。野鳥撮影などの600や800mmレンズでの画質には驚かされます。

噴火規模の予測
撮影要素の中では噴火規模の予測も大切です。どの程度の大きさで噴火するのか、噴石は主にどちらに飛ぶのか、火山雷は出るのか、火口の上を主にするのか、斜面を流下する噴石を主にするのかなど様々に考えを巡らせるのも楽しいことです。

撮影構図を様々に考えるとどうしても複数のカメラが必要になります。火口を画面のどこに持ってくるのかだけでも何通りもの組み合わせがあり、アップで写すのか引きで写すのか、撮影者の欲求は限りなく広がる中での選択です。

次に続く
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桜島撮影あれこれ-3 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 17:11:12 | 桜島
5 撮影ポイント

車内や車の近くから昭和火口の夜間撮影が可能なポイントを紹介します。
私が行った場所や個人的な感想を参考までに書きます。
なお、桜島は活発な活動を続けており、島内では火砕流、火山弾、噴石や火山灰、火山砂礫によって人的物的被害を受ける可能性があります。常に自己責任の元に行動してください。

道の駅たるみず 案内看板


① 黒神町「奥山採石場」横の路側帯


手軽な撮影ポイントとして島内では一番人気。多い時には車両10台程度がひしめき合い混雑します。昭和火口が正面に見えて火山雷が良い構図で捉えられるそうですが、私はここでの撮影回数は少ないです。撮影時にカメラ前を車両が通過し、露光に大きな影響を及ぼすことがあります。これが最大の欠点です。野犬が数頭出てくることがありますが危険性はないようです。

② 黒神町「旅の里火山展望台ドライブイン」先の路側帯
ドライブイン駐車場には目隠柵があり昭和火口が見えません。北側の路側帯(3台程度は利用可)では昭和火口は良く見えますが、手前の鍋山が邪魔をして斜面を転がる噴石が少ししか写りません。

③ 黒神橋周辺


展望台や橋の南北に駐車スペースがあり、すぐ横には小さな展望台があります。①よりも昭和火口を斜めから見る位置ですが、南岳斜面が構図に入るので私は好みです。展望台付近では松の木が邪魔して車内撮影は困難です。また、橋の近くにある防犯灯が明るいため深夜の火口注視には目障りです。

バスタオルなどで光を遮ると目が疲れません。工事用道路の北隣にも5台程の駐車スペースがありますが、資材置場のようで未舗装で上がり口は荒れています。車の底をこすらないように注意。

黒神展望台にはトイレがありません。近くの黒神埋没鳥居前にトイレと駐車場が整備されています。

④ 有村展望台
観光ポイントとして昼間は多くの人が訪れます。散策路の最も東側にある東屋には時々夜間撮影者を見かけます。昭和火口に近い南側に位置しますが、車から遠く離れるので、車上荒らしが心配。昭和火口の様子も殆ど見えないのが欠点です。私は昼間以外は行ったことがありません。冬場は火口の風下になり火山灰が大量に降ることもあり、ここから夜間撮影する人は少ないようです。

⑤ 道の駅垂水


南西風で黒神方面の火山灰がひどい時に行くことがあります。距離が遠いことと防犯灯が眩しすぎて撮影の邪魔になります。ただし、昼間は風光明媚な桜島が望めますし、売店があり弁当や飲み物が手に入り、食堂、温泉、足湯も併設されており車中泊にも大変便利な所です。

⑥ 垂水海潟漁港

北西の季節風が続く冬場は火山灰が降るので良くありません。火口からの距離は遠いですが、道行く車列や海と組み合わせて桜島の噴火を写すことができます。手前に漁船を配置し、夜間には爆発の火柱が海面に写り込むこともあり面白い場所です。

溶岩地帯への立ち入りは危険

車で出かけて思うような駐車場所が確保できない場合など、溶岩原や原野での撮影を考えがちです。溶岩地帯は岩の風化が進み足元が悪く危険です。安易に踏み込まない方が賢明です。

溶岩地帯では長時間待機する夜間撮影は危険を伴いますので絶対にやめましょう。風向きを考慮して安全な撮影地に移動しましょう。火口に近ければ良い写真が撮れるというものではありません。

イノシシもいますので夜間に車を遠く離れての単独撮影などは危険です。襲われた話は聞きませんが、イノシシの鼻息が聞こえるほどに近くまで動き回っています。

次に続く
                          
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桜島撮影あれこれ-2 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 15:40:25 | 桜島
3 昭和火口の噴火撮影


2009年から活動が活発となった昭和火口ですが、活動再開の2006年当時は桜島まで撮影に訪れる人はわずかでした。噴火活動が激しくなり始めた2009年から徐々に撮影者が訪れるようになりました。

デジタル一眼レフの普及に伴いだれでも簡単に夜間撮影ができるようになり、マスコミも無人撮影装置を設置したほか、2010年には県外国外からも大勢の撮影者で島内はにぎわいました。カメラ雑誌や写真コンテスト、新聞・テレビでの報道が撮影熱に拍車をかけたようです。



デジタルカメラの技術進化
フィルム時代は一般的な感度上限は800程度で撮影データも殆ど存在せず、昭和時代に夜間の噴火を記録することは容易ではありませんでした。デジタルカメラは高感度での撮影が可能であり、写した結果がすぐに判る優れもの。初期には高感度や長時間露光はノイズを生じて実用に耐えなかったのですが、技術革新で大伸ばしをしなければ感度3200程度でも実用十分な画質になりました。中判カメラでフィルム撮影する人もいますがごく少数派です。

昭和火口の特徴
火山の斜面に開口した火口であり噴火活動が記録しやすいことです。
噴火に伴う噴石の飛散や火映現象、火山雷などの撮影にも好都合です。
前のページで書いたように南岳火口は山頂から350m程度の深い位置から噴煙を上げます。昭和50年代の活動では1m以上の噴石を有村・古里地区の海岸近くまで飛ばしています。当時は溶岩がせり上がり火口底がかなり上昇していたと思われます。

その点、昭和火口は斜面に開いていますので小規模な噴火活動でも良く見えます。惜しいことは昭和火口は南岳東側斜面にあり、鹿児島市街地からは噴火の様子が殆ど見えないことです。

4 夜間撮影の注意点

天候と撮影ポイントの選定など
風景写真は天候に大きく左右されます。
桜島は標高1,000mクラスの山ですから、山頂や火口が雲に隠れることもあります。雨降りや雨前で山頂が隠れているときは、当然ながら爆発しても良く写りません。一か八かで雲の切れ間を期待するとか、雲に反射する火柱を狙うなど特に目的がある場合は別ですが、撮影はあきらめる方が賢明です。

特に風向きには注意が必要です。
風向きが悪ければ撮影者にもカメラにも車にも容赦なく火山灰が降りかかります。カメラにビニル袋やシートを被せて凌いでも噴煙が続けばいつまでも火山灰に見舞われます。それを覚悟で写すよりも、撮影場所を移動することをお勧めします。

夜間撮影はひたすら待つ時間が長いので、火山灰が降り続くとテンションが下がります。カメラやレンズの故障にもつながります。暗いので気づかないだけで、実際には灰まみれになっていたことが何度もあります。

天候が下り坂に向かうときは上空の風が弱くて、桜島の東側ではどこに移動しても火山灰をかぶることがあります。桜島島内での撮影ですから少々は我慢しましょう。

車内から撮影したいなら早めに出かけて交通に支障のない場所に駐車しましょう。島内での車内撮影ポイントは限定的で、レリーズ延長コードやワイヤレスレリーズがあれば重宝します。

構図とピントの確認
風の強さと向きや噴火の大きさによって撮影構図を変えます。
噴石の飛ぶ方向や火山雷の位置を推定して構図を決めます。月夜には簡単ですが、噴煙が広く漂うときや闇夜では注意が必要です。噴火したけど撮影範囲外だったという失敗も数知れずです。大きな噴火を予想したが小さくて迫力不足になったり、逆に火口をアップで狙っていたら大きな噴火になり画面をはみ出すこともあります。

ピント調整にも注意しましょう。
単焦点レンズでは明るい内に山頂付近にピントを合わせ、ピントリングが動かないようにガムテープで固定するのも効果的です。いくら大きな噴火があってもピンぼけでは完全な失敗作。

私は望遠系のズームレンズを使用していますが、ズームを変えるたびに遠くの灯りや明るい星を探してAFでピントを合わせています。ガムテープで固定した頃もありましたが、ズームを変えると微妙にピントがずれるため、今はその都度ピント調整しています。

結露防止のレンズカバー 右はレリーズ


結露に注意
結露も大敵です。乾燥した真冬でも夜半になると冷え込んでレンズ表面が曇ってきます。いったん結露が始まるといくら拭いてもレンズが曇り続けます。繰り返し拭くしかありません。予防策としてレンズを断熱性の銀色シートの筒で覆ったり、使い捨てカイロを貼り付けることで一定の効果はあります。それでも油断は禁物、時々チェックしましょう。直接レンズ表面を拭くことはタブーです。火山灰対策としても保護フィルターは必要です。

次に続く
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花浄土 桜島撮影あれこれ 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 15:22:04 | 桜島
桜島撮影などの記事を花浄土ホームページから移転しました。およそ6年前の記事であり、現況と一致しない部分を加筆修正しています。

ランサムウエア感染による深刻な被害が世界的に多発しています。
私がWindows-Vista機で運用している花浄土ホームページの更新が困難になり、今回こちらのブログに一部の記事を移転しました。

桜島撮影あれこれ

昭和火口の活動再開後の桜島撮影について、あれこれと記録したページです。
桜島は大正3年の大爆発で大隅半島と陸続きになったことで有名です。
2006年から昭和火口の活動が再開しています。 (参照元 ウィキペディア)

桜島撮影へ通うなかでの体験などを個人メモ的に書いたものです。
思いつくままに書いたので、内容やページ表示が不十分な点はご容赦ください。

1 これまでの桜島
2 現在の桜島
3 昭和火口の噴火撮影
4 夜間撮影の注意点  
5 撮影ポイント
6 撮影機材など
7 火山活動の観察
8 噴火の実態
9 2012年 桜島の活動予測

1 これまでの桜島



桜島の誕生
錦江湾北部は姶良カルデラが陥没してできた海です。直径約20kmの巨大な火口が火山活動により陥没したのが今から2万5千年前。その時に発生した火砕流堆積物が現在のシラス台地で、鹿児島県本土の大部分を覆っています。
姶良カルデラ南東部の桜島付近では2万2千年前から海底火山活動が起こり、1万1千年前には北岳が海上に姿を現したとされています。火山としては非常に新しい火山です。

大正の大爆発
大正3年に大きな爆発があり桜島は大隅半島と陸続きになりました。距離最大400m最深部100mの海峡を溶岩が埋めたのです。記念石碑には「住民ハ理論ニ信頼セス」と教訓が刻まれています。
この時に流出した溶岩量は約1.5立方キロ。ちなみに姶良カルデラの入戸火砕流は約200立方キロですから桁違いに巨大な噴火でした。

昭和期の活動
1946年(昭和21年)1月から溶岩を黒神地区と有村地区に流出させました。
1970年代から再び活動が活発になり噴石や火山灰の被害が拡大し、有村地区では旅館が噴石に直撃されたほか民家や農地への被害もあり集団移転した人たちもありました。

平成期の活動
1990年代に入り活動は穏やかになりましたが、2006年に昭和火口が活動を再開し、2010年の爆発回数は896回を数え観測史上過去最大を記録。
2011年はさらに記録を更新して988回を数えています。(12月28日現在)

2 現在の桜島


東西約12km、南北約10km、周囲約55km、面積約77km2の火山島
桜島は全域が鹿児島市に属し、約85%は霧島屋久国立公園に指定されています。
明治以前は2万以上であった島内の人口は、大正大噴火の影響によって9,000人以下に激減。その後も減少が続き、1985年(昭和60年)には約8,500人、2000年(平成12年)には約6,300人、2017年(平成29年)1月の推計では約4,200人となっています。(東桜島支所管内990人、桜島支所菅内3,239人)

鹿児島市街地からは桜島フェリーで約15分の距離にあります。北側一部は道路改良中で、車で1周するには1時間程度かかります。

西側斜面、南側の有村展望台、南の垂水市からの画像


北岳と中岳
桜島の最高峰は北岳で標高1,117m。
山頂に直径約500mの火口があり、昭和20年代までは登ることができました。有史以来山頂火口から噴火した記録はなく、北東斜面に安永大噴火の火口があります。
中岳は標高1,060mで北岳から約900m南に位置し、有史以来噴火の記録はありません。鍋山や権現山、引ノ平と同様に南岳の寄生火山の一つです。

南岳山頂火口
中岳から約500m南に位置し、標高1,040m。山頂に直径約700mの火口があり、その内側に二つの小火口(A火口とB火口)を擁する。火口内にはかつて白水と呼ばれる池がありました。この火口は1955年(昭和30年)以降活発な噴火活動を続けており、山頂火口から半径2km以内は立ち入り禁止となっています。

1970年代から活発な活動をしていましたが、2003年以降は活動が低下しています。A火口とB火口があり、2001年8月時点の火口底の標高は、A火口が600m程度、B火口が580m程度でした。2004年11月にB火口の火口壁と火口縁の一部が崩落し、B火口内を埋めました。気象庁の火山活動解説資料の写真等から2006年時点でのB火口底の標高は650~680m程度と推定されています。(参照元 国際航業グループ観測による)

南岳火口は2008年は4回、2009年と2011年は2回爆発しましたが、2010年は爆発していません。2012年に入りわずかな噴火が確認されていますが噴石を伴う爆発はありません。
                
昭和火口
昭和10年代に南岳火口東部斜面で活動し、1946年(昭和21)年3月には溶岩を流出させ、東側の黒神地区と南側の有村地区で集落が溶岩に埋没しました。その後活動は休止して昭和火口は南岳の噴出物で埋没し火口跡の斜面から噴気が上がるだけでしたが、2006(平成18)年6月に噴火活動を再開し、2009年から活動が活発化しています。

活動再開後しばらくは噴火回数も少なく活動期間も数日程度で経過しましたが、2009年は548回、2010年は896回、2011年は996回の爆発回数で観測史上最大値を記録しました。
南岳B火口が埋まったことで昭和火口の活動が再開したものと思われます。

以下、次のページに続く
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花浄土 桜島撮影あれこれ 2017/05/26 (鹿児島)

2017-05-26 15:22:04 | 桜島
桜島撮影などの記事を花浄土ホームページから移転しました。およそ6年前の記事であり、現況と一致しない部分を加筆修正しています。

ランサムウエア感染による深刻な被害が世界的に多発しています。
私がWindows-Vista機で運用している花浄土ホームページの更新が困難になり、今回こちらのブログに一部の記事を移転しました。

桜島撮影あれこれ

昭和火口の活動再開後の桜島撮影について、あれこれと記録したページです。
桜島は大正3年の大爆発で大隅半島と陸続きになったことで有名です。
2006年から昭和火口の活動が再開しています。 (参照元 ウィキペディア)

桜島撮影へ通うなかでの体験などを個人メモ的に書いたものです。
思いつくままに書いたので、内容やページ表示が不十分な点はご容赦ください。

1 これまでの桜島
2 現在の桜島
3 昭和火口の噴火撮影
4 夜間撮影の注意点  
5 撮影ポイント
6 撮影機材など
7 火山活動の観察
8 噴火の実態
9 2012年 桜島の活動予測

1 これまでの桜島



桜島の誕生
錦江湾北部は姶良カルデラが陥没してできた海です。直径約20kmの巨大な火口が火山活動により陥没したのが今から2万5千年前。その時に発生した火砕流堆積物が現在のシラス台地で、鹿児島県本土の大部分を覆っています。
姶良カルデラ南東部の桜島付近では2万2千年前から海底火山活動が起こり、1万1千年前には北岳が海上に姿を現したとされています。火山としては非常に新しい火山です。

大正の大爆発
大正3年に大きな爆発があり桜島は大隅半島と陸続きになりました。距離最大400m最深部100mの海峡を溶岩が埋めたのです。記念石碑には「住民ハ理論ニ信頼セス」と教訓が刻まれています。
この時に流出した溶岩量は約1.5立方キロ。ちなみに姶良カルデラの入戸火砕流は約200立方キロですから桁違いに巨大な噴火でした。

昭和期の活動
1946年(昭和21年)1月から溶岩を黒神地区と有村地区に流出させました。
1970年代から再び活動が活発になり噴石や火山灰の被害が拡大し、有村地区では旅館が噴石に直撃されたほか民家や農地への被害もあり集団移転した人たちもありました。

平成期の活動
1990年代に入り活動は穏やかになりましたが、2006年に昭和火口が活動を再開し、2010年の爆発回数は896回を数え観測史上過去最大を記録。
2011年はさらに記録を更新して988回を数えています。(12月28日現在)

2 現在の桜島


東西約12km、南北約10km、周囲約55km、面積約77km2の火山島
桜島は全域が鹿児島市に属し、約85%は霧島屋久国立公園に指定されています。
明治以前は2万以上であった島内の人口は、大正大噴火の影響によって9,000人以下に激減。その後も減少が続き、1985年(昭和60年)には約8,500人、2000年(平成12年)には約6,300人、2017年(平成29年)1月の推計では約4,200人となっています。(東桜島支所管内990人、桜島支所菅内3,239人)

鹿児島市街地からは桜島フェリーで約15分の距離にあります。北側一部は道路改良中で、車で1周するには1時間程度かかります。

西側斜面、南側の有村展望台、南の垂水市からの画像


北岳と中岳
桜島の最高峰は北岳で標高1,117m。
山頂に直径約500mの火口があり、昭和20年代までは登ることができました。有史以来山頂火口から噴火した記録はなく、北東斜面に安永大噴火の火口があります。
中岳は標高1,060mで北岳から約900m南に位置し、有史以来噴火の記録はありません。鍋山や権現山、引ノ平と同様に南岳の寄生火山の一つです。

南岳山頂火口
中岳から約500m南に位置し、標高1,040m。山頂に直径約700mの火口があり、その内側に二つの小火口(A火口とB火口)を擁する。火口内にはかつて白水と呼ばれる池がありました。この火口は1955年(昭和30年)以降活発な噴火活動を続けており、山頂火口から半径2km以内は立ち入り禁止となっています。

1970年代から活発な活動をしていましたが、2003年以降は活動が低下しています。A火口とB火口があり、2001年8月時点の火口底の標高は、A火口が600m程度、B火口が580m程度でした。2004年11月にB火口の火口壁と火口縁の一部が崩落し、B火口内を埋めました。気象庁の火山活動解説資料の写真等から2006年時点でのB火口底の標高は650~680m程度と推定されています。(参照元 国際航業グループ観測による)

南岳火口は2008年は4回、2009年と2011年は2回爆発しましたが、2010年は爆発していません。2012年に入りわずかな噴火が確認されていますが噴石を伴う爆発はありません。
                
昭和火口
昭和10年代に南岳火口東部斜面で活動し、1946年(昭和21)年3月には溶岩を流出させ、東側の黒神地区と南側の有村地区で集落が溶岩に埋没しました。その後活動は休止して昭和火口は南岳の噴出物で埋没し火口跡の斜面から噴気が上がるだけでしたが、2006(平成18)年6月に噴火活動を再開し、2009年から活動が活発化しています。

活動再開後しばらくは噴火回数も少なく活動期間も数日程度で経過しましたが、2009年は548回、2010年は896回、2011年は996回の爆発回数で観測史上最大値を記録しました。
南岳B火口が埋まったことで昭和火口の活動が再開したものと思われます。

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鹿児島の花や風景、祭りなどを巡るブログです。