大正の頃、日本に滞在していたロシアの盲目の詩人、エロシェンコについての論文国際コンクールで、全盲の男性が1位になったという記事があった。
幼いころに、事故で失明したとか。
電車に乗ると、ドアのところに「・」が並んでいるのを見かける。
一番左は数字を意味する点、次にあるのが、1とか2とかの数字になる。
だから数字は目でみれば一字だけれど、点字では6点(一マスという)が二マスになる。
たとえば
「8号車の2番扉」
は、8を意味する二マスと「の」を意味する一マス、そして2を意味する二マスで「8の2」を現わす。
それを指先で触って読んでいくのだから、大変な作業となる。
点字を前にすると、いつも思う。
ここの点字の存在をどうやって、知るのかなと。
晴眼者の目線あたりにある点字、その前で目をつぶって触るということは、無理だと思ってしまう。
指で物を見るとしたら、臍のあたりが一番安定した場所だと思う。
暗闇で進む時に、手前方に出して探るとしたら、せいぜい、胸のあたりではないだろうか。
自分の目の高さで探るものだろうか。
いやいや、背の高さが違うのか。
日本人の身長は平均165cmくらい?
だとしてもあれは高いように思う。
駅のホームの、黄色い点字ブロックあれも、白杖を持っている人をみると、器用に進んでいくのを目に
する。
しかし、駅の券売機や電車の扉の点字を確認している姿にはお目にかかったことがない。
デパートなどの横にある、点字の案内板も、利用されているのだろうか。
晴眼者の自己満足になっていなかればいいがと、ふと思った。