人は、目に見えると安心する。
見えないものには、要らぬ、不安や、信用できないような印象を持ちやすい。
見えない場合は思考させずにたくみな話術にのりやすい。
キリストは、偶像の崇拝を禁じたそう。
人は、「イコン」を崇拝するなど、何かの形を求めた人の存在が広まった。
何かしらの象徴があるものは多い。
何もない場合は、代わりのものを求めようとする心理が働くように思う。
マリアについては単なるキリストの母という印象と、信者の信仰の対象と、様々ある。
十字架のキリストへは、自身の罪の許しを乞い、守って下さいと願う。
マリアへは、心の平安を願う。
人々の精神の拠り所としての一つの形だろうと思う。
聖母マリア崇拝の謎「見えない宗教」の人類学
山形孝夫
河出ブックス