「勝つ投資信託」を読む 2
2章は「投資信託の仕組みと分類」。
こういう本には必要な内容なのでしょうが、面白くはない。
まったく投信の購入経験がない人だったら、もうここを読むだけで「わけわからーん」と嫌になるのではないかな。
そもそものこの本の読者対象だが、「投信買ってみたけど、損した。かといって、株の個別銘柄とかわからんし、どうしたらいいの。」
といった人かなと思われる。だったら、まあ、ついてはこれるか。
なお、この分類にはデリバティブ系の投信が入ってない。ブル・ベアとか、最近は他にも色々ある。
あえて本書では触れないということなのか。それはいいのかなぁ。他のものについては比較的丁寧に触れているのだから、少しふれてもよかったのではないか。
なお、投信のメリットとして少額から投資できることが挙げられている。確かにデメリットではないのだが、あまりに少額な場合、これは本格的な投資というよりも、こうした値動きのある金融商品に慣れるといった意味の方が大きくなる。投資額が些少であれば、利益も損失も当然些少になるわけで、
投資を考えるのであれば、それに振り向けることができる一定の資金を貯めることそのものをまず重視するべき。まあ、これは少額から投資可能であることのメリットを否定することにはならないが。
問題なのは次。「投資の専門家に運用を任せられる。」
さて、これはメリットと言えるのかどうか。前提として、投資の専門家は運用が上手でなくてはいけないと思うが、少なくとも専門家ではない人よりは、そう言えるのかどうか。
インデックス系のものであれば、これは「専門家」はいらない。いや、そういう商品を設計し、運用する専門家はいるか。
うまければ任せる意味はあるけど、下手なら任せる意味(メリット)はない。
だからこそ、ちゃんと投信を選択しなさいということであれば、これはメリットとは言い切れない。ニュートラルではないのか。メリットとは言い切れず、デメリットとまでも言い切れない。
あと、ドル・コスト平均法的なことにもふれているが、これもどうなのか。選択を誤れば、その意味以上に単に損失を拡大するだけとなる可能性もあるわけで、必ずしも有利な方法であるとは言い切れない。
3章は「「魔法の数字」で投資信託を選ぶ」。
冒頭、過去の値動きのデータから商品を選択する方法は適切ではないと述べている。確かにそうだと思う。このあたりのことをきちんと検証した論文とかはあるのだろうか。あったら読んでみたいところ。注釈でもつけて、そうした参考文献の紹介などもあるとよかった。
次にリスク許容度とアセットクラス、アセットアロケーションについて述べている。常識的な説明であるが、実はここのところはもっと重視してもよいのではないか?。
どのアセットクラスにどの程度資産を配分するかというアセットアロケーションの問題は、同種の投信の中でどれを選択するのがよいのかということよりも重要なのではないかと思うので。
しかし、悩ましいのは、どういう配分が「適切」なのかについての確実な「正解」はないということ。私自身の感覚としてはREITの組み入れ比率というのは多め、高めに考えてもいいのではないかと考えている。
また、「リスク」という言葉、金融商品について用いられるこの言葉は一般的な意味での「リスク」=危険とは異なる。それについての言及がない。あったかな。
2章は「投資信託の仕組みと分類」。
こういう本には必要な内容なのでしょうが、面白くはない。
まったく投信の購入経験がない人だったら、もうここを読むだけで「わけわからーん」と嫌になるのではないかな。
そもそものこの本の読者対象だが、「投信買ってみたけど、損した。かといって、株の個別銘柄とかわからんし、どうしたらいいの。」
といった人かなと思われる。だったら、まあ、ついてはこれるか。
なお、この分類にはデリバティブ系の投信が入ってない。ブル・ベアとか、最近は他にも色々ある。
あえて本書では触れないということなのか。それはいいのかなぁ。他のものについては比較的丁寧に触れているのだから、少しふれてもよかったのではないか。
なお、投信のメリットとして少額から投資できることが挙げられている。確かにデメリットではないのだが、あまりに少額な場合、これは本格的な投資というよりも、こうした値動きのある金融商品に慣れるといった意味の方が大きくなる。投資額が些少であれば、利益も損失も当然些少になるわけで、
投資を考えるのであれば、それに振り向けることができる一定の資金を貯めることそのものをまず重視するべき。まあ、これは少額から投資可能であることのメリットを否定することにはならないが。
問題なのは次。「投資の専門家に運用を任せられる。」
さて、これはメリットと言えるのかどうか。前提として、投資の専門家は運用が上手でなくてはいけないと思うが、少なくとも専門家ではない人よりは、そう言えるのかどうか。
インデックス系のものであれば、これは「専門家」はいらない。いや、そういう商品を設計し、運用する専門家はいるか。
うまければ任せる意味はあるけど、下手なら任せる意味(メリット)はない。
だからこそ、ちゃんと投信を選択しなさいということであれば、これはメリットとは言い切れない。ニュートラルではないのか。メリットとは言い切れず、デメリットとまでも言い切れない。
あと、ドル・コスト平均法的なことにもふれているが、これもどうなのか。選択を誤れば、その意味以上に単に損失を拡大するだけとなる可能性もあるわけで、必ずしも有利な方法であるとは言い切れない。
3章は「「魔法の数字」で投資信託を選ぶ」。
冒頭、過去の値動きのデータから商品を選択する方法は適切ではないと述べている。確かにそうだと思う。このあたりのことをきちんと検証した論文とかはあるのだろうか。あったら読んでみたいところ。注釈でもつけて、そうした参考文献の紹介などもあるとよかった。
次にリスク許容度とアセットクラス、アセットアロケーションについて述べている。常識的な説明であるが、実はここのところはもっと重視してもよいのではないか?。
どのアセットクラスにどの程度資産を配分するかというアセットアロケーションの問題は、同種の投信の中でどれを選択するのがよいのかということよりも重要なのではないかと思うので。
しかし、悩ましいのは、どういう配分が「適切」なのかについての確実な「正解」はないということ。私自身の感覚としてはREITの組み入れ比率というのは多め、高めに考えてもいいのではないかと考えている。
また、「リスク」という言葉、金融商品について用いられるこの言葉は一般的な意味での「リスク」=危険とは異なる。それについての言及がない。あったかな。