運とつきあう 幸せとお金を呼び込む13の方法 | |
クリエーター情報なし | |
日経BP社 |
図書館本。
普通だったら、こういう書名の本は借りません。なんで借りたかというと監訳が林康史さんだったから。この人は投資関係の本、それもまともなものをいくつか翻訳しているので、借りてみようかと。
書名だけ見ると、なんかスピリチュアル系?、あるいは、オカルト、単なる精神論?というようなイメージがありますが、中味はまともで、実際に株式投資関連の話も例えとしてよく出てきます。
第一部では「運を向上させるための最初のステップは運の存在を認めること。」と書いてあります。「運」という言葉はあまり好きではないと先日書きましたが、これは「たまたま」とか「まぐれ」とか言い換えてもいいように思います。いくら綿密に計画をたてたところで、物事がそのとおりに進むとは限らず、この「運」の要素というのは確かに実際、とても大きいでしょう。
本書の全体の趣旨というのは、この「運」なり「たまたま」なり「偶然」なりを完全に人為的にコントロールしたり、呼び込んだりすることはできないけれども、そういうものが訪れる可能性を高めるとか、そのための前提条件を整えておくことはできるので、そのためにはできることはした方がいいよという意味かなと考えました。であるならば納得がいきます。
まず第一が「運を向上させるための最初のステップは運の存在を認めること。」。成功した人っていうのは、実はあまのこの「運」というのを認めたがらないという指摘も面白かったです。それは「努力したから」とか「勤勉だったから」とか、そういう美談に仕立てたがるということ。もちろん、実際にそういう面もあるけど、そんな人は沢山いるわけで、その中で成功したということは、やはり「運」の要素は否定できないというのが実際のところだという指摘です。
第二は「人の流れにとびこむ」。じっと閉じこもっているのではなく、色々な場で色々な人とつながることが大事で、そのつながりで幸運が舞い込むということはとても多いと。そうでしょうね。いろんな人とつながる中で影響を受けたり影響を与えたりし、仕事とか、結婚とか、そういう人生における大きな変化なりきっかけも、人とのつながりの中でいろんなきっかけなり変化が生じる場合というのは非常に多いでしょうから。だから、どれだけそうした色々な人とのつながりを広げられるか、そういう姿勢を持てるかということは、「運」に恵まれる可能性を高めることにつながる。場合によっては逆のこともあるでしょうが、それを恐れて閉じこもるよりも、人のつながりを広げることを大事にということ。
つづく。