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村上春樹「村上朝日堂・はいほー!」新潮文庫 H1年刊
ノーベル賞候補作家、村上春樹のエッセイ集である。軽めの随筆集と行ったところか。身の回りのことについてそれぞれに自分の感じ方や意見を書き散らしている。
刈谷に帰っている間に蓼科から持ってきた本を読み尽くしたので、次男の本棚にあった村上春樹の文庫本を引っ張り出して読んでみた。
わり食う山羊座
青春と呼ばれる心的状況の終りについて
ひとり旅
サービス業あれこれ
ビーフステーキ・ビーフステーキ
などというエッセイ名で感じたこと、思ったことを述べている。彼が20代の終りには物書きとして独立していたこと、住所を転々としていたこと、時々外国に住んでいたこと、などが垣間見え、ごく普通の中高生であったとのことであり、本人の言を借りれば、ごく当たり前の大学生活を送っていた人間だという。
たしかに妙なオタクっぽい性癖はなく、若干音楽と小説に一家言あるくらいで、確かにどの辺りがノーベル文学賞にノミネートされる理由なのかが、ピンとこない。逆にこのエッセイ集を読んで村上という小説家に親近感を覚えた。