赤信号の時には止まるんだよ、ルイス君

 サーキットのコース上では誰よりも速やく走しるとみんなが褒めてくれるわけだけれど、サーキットにも速度制限があるし、信号だって存在する。勿論本コース上でのことではなくて、ピットレーンやその出口のことだけど、そのくらいルイス君だって知っているよね。

 信号が赤の時には、信号の手前にあるラインのところで止まるんだ。そして信号が青になるのを待つ。これは一般の道路でもサーキットでも同じなんだよ、ルイス君。自動車教習所でも習ったよね。

 でも、どうなんだろ。ハミルトン家には信号が赤でも止まらなくてもいいとか、高価なポルシェで生垣に突っ込んでもいいとか、そういう特別な約束事があるのかい?そんなことはないよね。誰だって信号が赤の時には止まらなくちゃいけないし、それがたとえポンコツのプジョー306だとしても、公園の生垣に突っ込むようなことをしちゃいけないんだよ。修理代がかかるからね。わかるね、ルイス君。

 サーキットにおける事故は、きっと保険が効かないと思うけど、まずは運転手とそのクルマの持ち主には良く謝っておくんだよ。コース上でのレーシングアクシデントならば弁償しろとは言われないと思うけれど、日曜日の事故はどう考えても君の脇見運転が原因だ。だからその代償は支払わなくちゃいけないよ。でも、よく謝っておけば、少しはまけてくれるかも知れないじゃないか。

 えっ、お金はいいけど、フランスGPで10グリッド降格だって?! そうか、君はお金ならいくらでも持っているだろうけれど、次のレースで10グリッド降格は痛いね。シーズン終盤で大きな影響にならないといいけど。ほら、去年だってたった1ポイントでタイトルを取り逃したじゃないか。

 ルイス君、そんなに気を落とすなよ。起こってしまった仕方がない。でも、次からは気をつけるんだ。「良い樵(きこり)は身体に一つだけ傷を持っている」という諺を知っているかい。良い樵は、過ちは一度だけ。一度の過ちで、してはいけないことを学ぶんだ。そして二度と同じ過ちは起こさない。それが良い樵なんだ。レーシングドライバーも同じなんだよ、わかるね、ルイス君。


 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、どくだみの花。嫌な匂いがすることから嫌われるけれど、花は美しい。白くて一見花弁に見えるのは実は苞で、中央の黄色い穂のような部分に花弁も萼もない花が沢山集まっているのです。「十薬」という別名を持つ薬草で、利尿剤や、動脈硬化の予防薬として使われます。
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