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郡山布引山高原風力発電所


 郡山布引高原風力発電所は福島県郡山市にある、「電源開発」が設置した合計出力65,980kWを誇る国内最大の風力発電所です。 猪苗代湖、そしてその向こうには磐梯山を望む標高1080mの布引高原は、地理的には会津地方に位置していますが、行政的には郡山市湖南町となります。昭和の大合併で湖南町が郡山市に併合された結果ですが、郡山市最大の観光資源とも云うことができるでしょうか。

 さて、この郡山布引高原風力発電所には合計33機の風車発電機が設置されていますが、台地状の広大な高原に、おそらくは風の通り道と発電効率を考えて、かなりの距離を置いて設置されていることから現地で33機すべての風車を1ショットに収めることは不可能で、そのためには遠く猪苗代湖の対岸から望遠レンズで狙う必要があります。

  既にFacebookに掲載した記事にも書きましたのでお読みくださった方も多いかと思いますが、この33機の風車の総発電量65,980kWは、同じ福島県にある、東京電力福島第一原子力発電所にある6基の発電機の内、最初に稼働し最も小型の1号機(2011年3月11日に地震による津波による事故により破損、現在廃炉作業中)460,000KWの1/7でしかありません。

 事故が起こらない前提で考えれば、原子力発電がいかに効率が良い発電方式なのか、上に記した数字だけからも容易に想像できますが、ひとたび事故が起きればどういうことになるのかについてはここに書くまでもないでしょう。

 郷秋<Gauche>がこれまで間近で見たことのある風力発電機としては、三浦半島突端のものがありますが、これは近くに行くとゴーンゴーンと云うかなり大きな音を立てて回っていました。この音がそうなのかどうかは判りませんが、風力発電機(風車)から出される低周波騒音による健康被害も報告されており、風力発電がまったく無害なものとも云い切れない事実も一方ではありますし、既に述べたように圧倒的効率の悪さの克服も今後の課題です。

 さて、今日、ご覧いただいているのは布引高原の風力発電用の風車33基のうちの10基です。24mmのレンズをもってしても1ショットに10基を並べるのがやっとだという事実から、風力発電がいかに強大な土地を必要とするのかがお判り頂けることと思います。海上に設置すれば良いではないかとの考えもありますが、こちらは水産資源との関係調査、水産業者との調整と云うこれまた難しい問題があり、一筋縄とはいかないようです。

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