玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

水野さんの画集

2006年07月14日 | 日記
 柏崎市上田尻出身で、東京と中国上海にもアトリエを構える画家・水野竜生さんが、このほど上海で画集を発刊した。発行元は水野さんも所属する「751文化研究所」。同研究所は日本人と中国人のプロデューサーや画家で構成されるグループで、撮影、デザインもメンバーによるものだ。
 水野さんは二〇〇四年に上海にアトリエを開き、上海の街をテーマにした作品で個展を開いてきたが、中国人や観光に訪れるヨーロッパ人、アメリカ人に作品を紹介することを目的に画集をつくることにした。〇四年から〇五年に描かれた作品を中心に、新しい順に五十五点の作品が紹介され、日本人二人、中国人一人による批評が中国語と英語で掲載されている。
 上海の街のエネルギーそのものが乗り移ったような作品から、新作ではより抽象度を増した水墨画風の作品まで、水野さんの沸騰点を示すような大胆な作品が並んでいる。水野さんは中国にある国立美術館の二つのうちのひとつ、上海美術館で来春個展を開催することが決まっている。
 画集はA4判変形、八十一頁。オールカラー。三百部作成したが、残部僅少。増刷も考えているという。問い合わせは柏崎の「エムシーエー」(電話二二│一三八八)へ。

魔の交差点

2006年07月14日 | 日記
 交通事故現場に遭遇することは稀なことではないが、一時間半の間に同じ場所で二回というのは相当に珍しいことではないだろうか。ある日、昼食を外でとるために車で外出し、“そこ”を通りかかると、車同士の衝突事故の処理中であった。「またか」と思った。
 昼食を済ませて約一時間半後、帰りに同じ“そこ”を通りかかると、まだ事故処理が終わっていない。と思ったが、車が違っている。ついさっきの事故とは違う衝突事故が起きていたのだった。「まさか」と思った。
 その交差点はいつしか“魔の交差点”と呼ばれるようになった。春日一丁目に昨年十二月にできた交差点のことだ。自宅から近いのでよく通る。春日の県道が優先道路なのだが、新設の市道の方がはるかに広くて、どちらが優先道路なのかよく分からない。「止まれ」の表示はあるが、より先へ出ないと左右から来る車をまったく確認できない。
 昨年十二月にここで死亡事故も起きている。一時間半の間に二度の事故以外にも、交差点角の住宅のブロック塀に激突しているワゴン車の事故現場にも遭遇したし、その他にも何度か衝突事故現場を見ている。当事者にならなくてよかったと思う。聞けば二日に一度の割で事故があったという。
 市は新しく市道をつくる時に、事前に事故を予測できたという。そのため、県警にも再三にわたって信号機をつけることを要請してきたが、「予算がない」ことを理由に、のびのびとなり、ようやく六月に設置され、二十六日から稼働した。
 道をつくる予算はあっても信号をつける予算がないというのは、どう考えてもおかしい。管轄が違うからというのが理由だが、そのために人命が失われ、多くの人や物に損傷や損害が生じた。六月三十日に開かれた市交通安全対策会議で、ある委員から「道路をつくる時に何で信号機を同時につけなかったのか」という意見が出た。そんな当たり前なことが行われる世の中を望む。

越後タイムス7月7日「週末点描」より)