玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

22万人の限界を超えるには

2008年08月02日 | 日記
 ぎおん柏崎まつり、海の大花火大会を、有料桟敷席のすぐ隣りの無料特等席で見ることができた。西港町に住む親戚に頼んで、席を確保してもらったのだが、朝六時から並んでくれたそうで、申し訳ないことをしたと思っている。
 今年は柏崎商工会議所が一千万円の花火を打ち上げるというので、その花火を撮影するのが目的だった。自分では花火の撮影などできないので、友人のカメラマンを頼んでの花火鑑賞だった。いつも思うのだが、海中スターマインが最初に登場すると、一斉に大きな歓声が上がる。
 地元の人間は見慣れているので、それほど驚かないのだが、日本観光協会の丹羽副会長は、初めて見て「最初は打ち上げに失敗して、ミサイルのように横に発射されてしまったのかと思った」と言っておられた。初めて見る人はそれほどにびっくりするのだ。
 千葉から来た“花火鑑賞士”の後藤金作さんは、「海中花火は和歌山でもあるが、船で海上に花火を落として、炸裂する前に逃げるやり方をとっている」と言っていた。それでは迫力十分とはならないだろう。港があり、突堤を発射台として使える利点を、柏崎の花火は最大限に活かしているのである。
 ところで、二十六日の人出はものすごかった。浜辺は立錐の余地もなく、帰りは人混みで酔ってしまうほどだった。公式発表は二十一万五千人というが、まさか一人ひとり数えることもできまい。駐車場の利用状況等から推測するのだと思うが、確か過去に二十二万人という記録があった。
 それよりも、はるかに多かったと思うのだが、今年は“二十一万五千人”という発表に止めたところに、来年以降への期待があるように思われる。陸上では二十二万人が限度だといわれる。今年も佐渡から船で花火見物にやって来た人もいたという話も聴くが、海上からの見物客を増やす工夫をすれば、二十二万人の限界を突破することも夢ではあるまい。

越後タイムス8月1日「週末点描」より)