視覚障害者が歩行時に使う白杖(はくじょう)を頭上に掲げて周囲に支援を求めるサイン「白杖SOSシグナル」を普及させようと岐阜市視覚障害者福祉協会や同市などが全国に公募していたシンボルマークのデザイン画が決定した。5月に同市で開かれる「全国盲人福祉大会」で提案し、全国的な広がりを目指す。
採用されたのは、青森県弘前市のデザイナー工藤和久さん(50)が考案したデザイン画。目立ちやすい赤が用いられ、白杖を掲げているイラストと「SOS」の文字が組み合わされている。
白杖は、視覚障害者が路上の障害物や段差などを確認するために使う白や黄色のつえ。SOSシグナルは視覚障害者を守るための合図として1970年代後半から提唱されてきたが十分に浸透していないため、啓発活動に使うデザインを募集した。
公募は昨年10~11月に行い、27都府県の幼児から80代まで計288人から210点が寄せられた。東京芸術大教授の日比野克彦さん、同市身体障害者福祉協会の松井逸朗会長らが審査した。
岐阜市障がい福祉課は3月中にも採用されたマークを使ったポスターを作成しPR。普及への機運を高めていこうとマークの活用を広く呼び掛けていく。マーク使用に関する問い合わせは同課、電話058(214)2138。
白杖SOSシグナルのシンボルマークに決定したデザイン画=岐阜市役所
2015年03月08日 岐阜新聞
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