市役所新庁舎1階に4月1日、障害者が働くカフェ「hikari no cafe(ヒカリノカフェ)大田原市庁舎店」がオープンする。カフェ経営で実績のある中田原の社会福祉法人エルム福祉会が運営し、障害者の雇用促進を目指す。県内市町の庁舎内では初めて。20日の市定例記者会見で、藤原和美(ふじわらかずみ)副市長は「障害者の仕事ぶりを見てもらい、市民の理解が広まれば」と期待した。
同法人は障害者の就労と自立支援の場として2005年にヒカリノカフェ本店(本町1丁目)、16年に小学校跡を活用した蜂巣小珈琲(こーひー)店を開業した。
市庁舎店は蜂巣小珈琲店の姉妹店として、1階ラウンジにオープンする。調理場も含めて約25平方メートルで、同法人の職員数人とエルム福祉会を利用する3人ほどが従事する計画という。
さっぱりと飲みやすい「hikari no ブレンド」(税別270円)や深いりの「蜂巣小ブレンド」(同)など、蜂巣小珈琲店で自家焙煎(ばいせん)したコーヒー豆を使う。クッキーやシフォンケーキなどのほか、サンドイッチやライスボウルなど軽食の提供も始める予定という。
カフェの運営先は障害者の就業機会確保などを条件とした公募型プロポーザルにより2法人から選定された。市によると、県内の行政庁舎内に障害者が働くカフェがオープンするのは、県庁昭和館の「ふくしレストランCIAO(ちゃお)」に続き2例目。
蜂巣小珈琲店の施設長川上聖子(かわかみしょうこ)さん(54)は「市民から愛されるカフェにしたい。温かく見守ってください」と話す。藤原副市長は「これを機に市内の空き店舗を活用した障害者就労支援の場が広がってほしい」と述べた。
営業は庁舎開庁日の午前10時~午後3時まで。
4月オープンのカフェの前で商品を手にするスタッフ
2019年3月21日 下野新聞
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