ゴエモンのつぶやき

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池羽君が全国社会奉仕で金 聴覚障害者支援へ筆記帳

2014年02月12日 01時38分08秒 | 障害者の自立
 愛知教育大付属岡崎中学校三年の池羽盛門(いけばもりかど)君(15)=岡崎市不吹町=が、社会奉仕に取り組む児童生徒を顕彰する「ボランティア・スピリット賞」(文部科学省後援)でトップの金メダルを獲得した。今年対象となった全国四万人のうち、金は池羽君を含めてわずか二人。姉や妹、母らと九年来続ける要約筆記帳の寄贈活動が評価され「家族全員へのご褒美」と笑顔だ。

 生命保険会社などが主催する同賞は今年十七回目で、活動報告を基に地域表彰や東海・北陸など全国七ブロックの表彰を経て、金メダルの文部科学大臣賞二人と奨励賞八人が決まる。

 池羽君は小学一年の時、五年生だった姉の衿佳(えりか)さん(19)=椙山女学園大一年=がクラス活動で始めた要約筆記帳作りを手伝い始めた。園児だった妹の悠佳(ゆうか)さん(13)=愛知教育大付属岡崎中一年=も一緒だった。つるつるして速記に向く、裏が白地の折り込みチラシを集め、半分に切り、厚さ一・五センチほどにとじる聴覚障害者のための活動だ。

 クラスが変わった翌年からは池羽家だけの活動になったが、きょうだい三人で「V・C(ボランティア・サークル)・イヤリング」を結成し、近所や友人らの支援も得てチラシを集め、年間百冊を地元の要約筆記ボランティア「OHPおかざき」に贈り続けた。母の浩美さん(46)も全面協力した。

 実は衿佳さんも金メダルを含めて六回受賞しており、池羽君の金などを合わせると一家の受賞は九回目。だが、賞金(金メダルで十五万円)は一切、私的に使わず、福祉機器の寄付や作業文房具代、筆談への協力を呼び掛ける「耳マーク」PRのジャンパー製作などに充ててきた。

 池羽君は「個人ではなく、活動に参加した全員への賞」と謙虚で「今後も続ける」と言い切る。

 衿佳さんも「いつか三人が結婚したら、実家を含めて一族で四本柱の活動になる」と夢を語る。悠佳さんは「仲良しの子と学校で協力の輪を広げる」と意気込む。

 池羽一家の筆記帳のおかげで「講演会や研修会に不安なく取り組める」と話す市難聴・中途失聴者の会の羽田野裕子代表は「見えないところで活動する皆さんに、心から感謝したい」と話している。


全国表彰の金メダルに笑顔の池羽盛門君(中)と、耳マーク入りの要約筆記帳をアピールする姉の衿佳さん(右)、妹の悠佳さん=中日新聞岡崎支局で

中日新聞 : 2014年2月11日


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