ソーシャルフットボール
精神障害のある人がプレーする「ソーシャルフットボール」を県内に広めようと、金沢市東蚊爪町の屋内フットサル場「ジョイナス金沢」で十月から、児童向けの無料体験会が催されている。学校生活になじめなかったり、コミュニケーションが苦手だったりする小学四~六年生が主な対象で、運営企業の担当者は「サッカーを通じ、子どもたちが自分らしく過ごせる場になれば」と願う。
「サッカーを通じ個性をどんどん出してもらえたら」と願う別宗利哉さん |
指導するのは、フットサル場を運営する「ジョイナス」上席執行役員の別宗利哉さん(38)。サッカーは選手歴二十年、指導歴十七年の豊富な経験を持つ。日本サッカー協会公認のB級コーチライセンスを持ち、日本障がい者スポーツ協会公認の指導員でもある。
精神障害のある若者らが通う「障害者ビジネススクールカラフル・金沢」(金沢市本町)のゼネラルマネジャーの顔も持つ。スポーツを全力で楽しむ利用者の姿を見て、サッカーの経験を生かそうと考えた。県内には知的障害者、視覚障害者、電動車いす利用者のサッカーチームはあるが、精神障害者のチームはない。
体験会では、ドリブルやシュートの基本を練習するほか、参加者の相談にも乗る。二回参加した小学四年の男児と父親からは「来て良かった」「気持ちが楽になった」という感想が寄せられた。別宗さんは「男の子の笑顔が心の中に刻まれている。子どもたちが普段見せない表情や思いをここで出してくれたら」と話す。
フットサル場では聴覚障害者向けのヨガ教室や、発達障害者のスポーツ大会も予定されている。
今月のソーシャルフットボールの無料体験会は毎週水曜午後六時半~八時、十七日午前十時半~正午に催す。動きやすい服装で参加し、飲み物、運動靴、タオルを持参する。要予約。(問)ジョイナス080(6365)0545
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