ゴエモンのつぶやき

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パラ・視覚障害者マラソン 約束のリオへ試練越えて

2016年07月22日 03時03分02秒 | 障害者の自立

 ◇失明への不安、応援くれた夫の死・・・近藤さん、栗東高で決意

 走ることがいつも私を救ってくれた――。9月のリオデジャネイロパラリンピックで視覚障害者マラソンに出場する栗東市の近藤寛子さん(49)(滋賀銀行)の壮行会が20日、母校の県立栗東高で開かれた。目の病気と夫の死という2度の試練を乗り越えて、つかんだ夢の大舞台。生徒たちから激励された近藤さんは「笑顔でゴールしたい」と抱負を語り、「夢はあきらめずに願えば、かないます」と呼びかけた。(藤井浩)

 近藤さんは2000年頃から目が徐々に見えなくなり、視野が狭まる網膜色素変性症と診断された。「治る見込みはなく、いずれ失明する」と言われ、3人の子育ても不安になり、家に閉じこもりがちになった。

 落ち込む日々の中、伴走者と共に走るマラソンを知り、「風を切って走れば気持ちいいかも」と05年から練習を始めた。少しずつ速く走れるようになり、各地のマラソン大会に出場し、タイムが縮まるごとに喜びを覚えた。

 13年には日本盲人マラソン協会からリオに向けた強化選手に指定され、「地元で就職して練習したい」と翌春、「しがぎんキャッシュサービス」に入社。家事と仕事を両立しながら、精力的に練習を重ねていた14年秋、夫の秀彦さんが脳梗塞で倒れ、49歳で亡くなった。

 旅が好きで、「家族でリオへ行こう! 約束だ。頑張れよ」と応援してくれていた秀彦さん。その死に沈み、走る気にもなれず、ふさぎ込んだ。だが、長男(24)や次男(22)から「リオへ行くって、お父さんと約束したじゃないか」と諭され、「これではあかん」と奮い立った。

 今年2月の別府大分毎日マラソンで自己ベストの3時間18分05秒の記録で2位に入り、リオ出場が決定。滋賀銀行にOBがいた縁で、立命館大びわこ・くさつキャンパス(草津市)などで伴走者と練習に励んでいる。

 栗東高では終業式後、同窓生に付き添われて体育館へ。自らの歩みを振り返って講演し、「リオでは一歩一歩に感謝の思いを込めて、最高のパフォーマンスを見せたい」と語り、「皆さんも夢を持って頑張って下さい」と訴えた。

 近藤さんは、現地時間の9月18日午前9時、スタートする。

「夢は願えばかないます」と呼びかける近藤さん(栗東市で) 

「夢は願えばかないます」と呼びかける近藤さん

2016年07月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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