猫じじいのブログ

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8月5日 広島での「核兵器禁止条約」署名・批准の各党代表の意見

2020-08-07 22:46:24 | 戦争を考える


日本には、核武装すべきだという意見がある。核武装が抑止力になるという。本当かな。

軍備というものは、きそいあう相手がいるのだから、どこまでやれば、十分なのかの限界がない。競争し はじめればきりがない。それを止めるのは、軍備拡張のために、生活を切り詰められる、普通の人々の政治参加である。

為政者のわがままで、相手を殺すために、自分の生活を切り詰めるなんて、私は まっぴらごめんだ。愛国だとか言うバカを為政者に選んではいけない。

安倍晋三は、郷土愛が愛国だというが、もし各都道県が他県を攻撃する戦闘機と戦車を保有すれば、異常だと みんなは思うだろう。ところが、150年以上前は、日本はたくさんの藩に別れ、サムライは戦争の準備をしていたのである。戦争することは、別に郷土愛ではない。同じように、戦争することは愛国ではない。

生命と財産を守るために、武装をしなければならない、軍隊を持たないといけない、核武装しないといけない、というのは本当なのか。とくに、「財産を守るために」というのはおかしくないか。誰の生命と財産を守るためなのか。

戦争の準備をするのではなく、戦争をしないためにすべきことがあるのではないか。それは、何か特別の大変なことをすることではない。他県の人を敵視していないように、他国の人を敵視しないことである。県境を越えて物資と人が移動するように、国境を越えて物資と人が移動することによって、互いにwin winの関係になればよいだけである。

新型コロナで県を越えて移動することを止められ、そのために経済が縮小している。中国や韓国から観光客が来ないだけで、景気が悪くなっている。

他国を敵視して、生活を切り詰めて、軍備を強めても、戦争を抑止できない。弱い相手を見つけて戦争しないと、国民の人気を集められないと考える為政者がいれば戦争がはじまる。戦争に勝っても誰かが死ぬわけだ。いつも、北朝鮮が戦争の相手のように言うが、北朝鮮は貧乏国で戦争を維持できない。弱いと思って、為政者は戦争の相手国に挙げているだけだ。

安倍晋三だけが特別におかしいわけではない。おととい、8月5日、広島市で「核兵器廃絶日本NGO連絡会」が開かれた。その場で、各党代表が「核兵器禁止条約」の署名、批准について意見を言った。

2017年に国連で採択された「核兵器禁止条約」は、すべての国の核兵器の開発・製造・保有を禁止し、また、核兵器使用をちらつかせて脅すことをも禁止する。「核不拡散条約」のような例外国をもうけない。核兵器禁止条約は平等な条約なのだ。

驚いたのは、「核兵器禁止条約」の署名、批准に賛成なのは、共産党、社民党、れいわ新選組、無所属の岡田克也だけである。核武装の選択肢を残したい自民党や日本維新の会が、署名や批准に反対なのは予想できたが、ほかの政党が署名と批准を保留したのは信じがたい。

日本維新の会の足立康史は、「北朝鮮は核兵器を保有すると言っている。だから日本も持つべきだという意見も日本の中にはある」とし、態度を保留した。

公明党の山口那津男代表は、「公明党は、核兵器のない世界に向けて国際規範が形成されることを強く望む」と言いながら、核兵器禁止条約によって「賛成する国と反対する国の溝が深まるばかりでは現実的な意味はない」と言って態度を保留する。

2017年に国連採択で明確に反対したのはオランダだけで、核保有国とNATO参加国と日本と韓国は採択をボイコットした。日本が署名・批准をしたら「溝が深まる」とはどういうことなんだ。

「溝が深まる」の主語は、「日本政府とアメリカ政府との関係」である。これは、韓国にとっても、NATO参加国にとっても同じである。「アメリカ政府との関係」を韓国もNATO参加国は気にしたのだ。

しかし、「アメリカ政府」との関係を日本が恐れる必要があるのか。日本はすでに「広島」と「長崎」に原爆を落とされている。日本はそれを許してきたのである。その日本が条約に署名・批准したからといって、アメリカ国民と日本国民との関係が険悪になるとは思われない。アメリカ人にも核武装に反対する人々がいる。平和の願いを共有すれば良いのではないか。

立憲民主党の枝野幸男代表は、「アメリカとの同盟を維持しながら条約参加」とする。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、「条約は批准すべきであるが、様々な諸問題も解決していかなければならない」とする。
二人とも、アメリカとの関係を気にしている。別に、アメリカの核の傘の下に入る必要はない。「核の傘」は幻想である。世界はもはや2大陣営に分かれて互いに戦争しているわけではない。

日本の「核武装」はまったく論外だし、アメリカの「核の傘」は幻想である。

日本の批准で、アメリカが経済摩擦を持ち出すなら、アメリカに迷惑料を払えばよいではないか。どうせ、毎年高い兵器をアメリカから買い、米軍基地を日本に置くためにお金を払っているのだから、日本は非武装を実行し、米軍基地を撤廃し、その分のお金をささげれば良い。アメリカに敬意を表し、無償のお金をアメリカに捧げれば、アメリカとの関係が悪くなるはずがない。