この蛙は、ずっと前、この土手のU字溝へ落ちて出られません。
落ちて来る虫や蟻でも食べているのでしょうか。
死なないで大きくなっています。
ずっと下流の方には、砂がたまって、浅くなっている所があって、外に出られるのですが、そこまで考えが回らないのか、面倒くさいのか、ずっと、この辺にいます。
時折、飛び上がって、側溝の壁にしがみつこうとしているところを見ると、外の世界があって、そこの方が、住みやすいことは知っているようです。
あきらめているのか、そこそこ、生活できるので満足しているのか、わかりません。
やがて来る冬のことは、考えていない様です。
「茹で蛙」と言う言葉を思い出します。
蛙は、熱い鍋に放り込まれると、飛び上がって逃げ出すのですが、水から茹でられると、茹であがって死んでしまうそうです。
人間は、「茹で蛙」にはなりたくありませんね。