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韓国の散歩道 ホランイ (虎) 2 民話

2013-10-31 00:10:00 | うんちく・小ネタ

人間になり損なった虎は、怖い虎のイメージのほかに、どこか間の抜けた、ある意味でお人よしなキャラクターとして民話の中にいくつか登場する。

代表的なものは、コッカム(干し柿)と虎であろうか。↓過去ログであるが、挙げておこう。

http://blog.goo.ne.jp/goomcnj0561/d/20120811

このほかにも、虎のキャラクターを、面白おかしく表す民話は多い。

ある日、うさぎ(ットッキ)が山を歩いていた時、突然、虎が現れてうさぎを捕まえてしまった。

腹をすかしていた虎は、早速うさぎを食べようとした。うさぎは必死に懇願して、

「虎様、私の様な、小さいものを食べても、おなかの足しにはなりません。私が、もっとおいしいものを差し上げますから、私を助けてください。」

虎はいかがわしそうに、うさぎを見ながら、

「何、本当に、そんなうまいものがあるのか。」

「私が、藪の中にもぐって、鳥たちを追い立てますので、虎様は、ここで、目をつぶったまま、口を開けて待っていてください。口に入った鳥たちを食べれば、いくらでも食べられます。」

すっかりその気になった虎は、大口を開けて待っていた。

うさぎは、大急ぎで藪に入ると、風上から火をつけて、急いで山の中へ逃げて行ってしまった。

早くうまいものを食いたいと、目を閉じて、口を開けて待っている、間抜けな虎のイメージが伝わって来る。

この話には続きがある。

ある寒い冬の夜、里の入り口で、うさぎは、バッタリ、虎に出くわしてしまう。

虎は、早速うさぎを捕まえて、

「この前は、良くも俺様をだましたな。今度こそ、お前を食ってやる。」

「虎様、もうしわけありませんでした。お詫びのしるしに、虎様に、美味しい魚を差し上げますので許してください。」

「こんな村里に、魚がいるわけがあるか。嘘をつくと承知しないぞ。」

「あそこに池があります、あの中には魚がたくさんいますので、虎様は、水の中にしっぽをつけて待っていてください。そうすれば、魚が寄って来てすぐにつかまえられます。」

虎は、魚の魅力に負けて、池の中に尻尾をつけて待っていた。

周りの寒気は、池の水を凍らせ始めていた。

虎が気が付いた時は、すっかり凍って、虎は動けなくなっていた。

うさぎはそれを見て、大喜びで、山へ帰って行った。

ーーーーーー

大体、朝鮮の民話に出て来る虎のキャラクターはこんなものが多いようです。

それでは、今日も勉強です。

①ホランイ ルル メンソン ウロ チャプヌンダ。

  ~ルル:~を。 メンソン:素手。 ~ウロ:~で。 チャプヌンダ:捕まえる。

②ホランイ タンベ モグル チョク。

  タンベ:煙草。 モグル:吸って。 ~チョク:~頃。

②は、訳は難しくはありませんが、どんな意味でしょうか。