虎について書いたからには、熊についても記しておかねばなるまい。
人間になり損なった虎が、国民から、愛され、頻繁に民話に登場するのに比べて、人間になれた熊は、民話にも、歴史にも登場することは、そう多くない。
人間になった熊女が、古朝鮮の始祖を生んだことに対する、畏敬の念からであろうか。
韓国に生息する熊は、つきのわ熊である。
古来、漢方の生薬として、熊の胃が珍重されたため、乱獲の憂き目にあい、現在は、絶滅危惧種になっている。
熊を意味する朝鮮語、コムは、日本語のカミ(神)、アイヌ語のカムイと同源だと考える学者もいる。
熊に対する朝鮮人のイメージは、その姿格好、動作からくるのであろうか、愚鈍、愚直なイメージである。
コム カットゥン サラム(熊の様な人)と言えば、愚直、バカ正直、物事を忍耐強くやり通す人を意味する。
また、なまけもの、間の抜けた人をイメージすることもある。
熊女が産んだ壇君が、古朝鮮を建国したと伝えられる10月1日は、開天節(ケチョンジョル)として、大切な祝日である。
日本の建国記念日に相当する。この日は、国をあげて天に感謝する日である。
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それでは、また、勉強です。
①コム カジェ トゥィトゥッ。
カジェ:ザリガニ。 トゥィトゥッ:探すようだ。
②コム チャンナル パドッツッ。
チャンナル:槍の刃、槍。 パドッツッ:受けるようだ。