フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

日本海軍局地戦闘機「紫電改」

2017-02-18 00:10:00 | 日記

太平洋戦争末期に登場した日本海軍局地戦闘機「紫電改」

 ディアゴスティーニの第二次世界大戦傑作機コレクションの「川西紫電改」です。以前、同じコレクションの「フォッケウルフFw190D-9」を紹介しましたが、その完成度が非常に高く、とても気に入ったので、今回は、太平洋戦争末期に登場した日本の名機「紫電改」を手に入れました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当時の日本の戦闘機としては、堀越二郎が設計した三菱の零戦が有名で、第二次大戦初期の頃は世界最強の戦闘機と言われていました。

 真珠湾の攻撃でその性能に驚いたアメリカは、零戦に対抗すべく2000馬力級の強力なエンジンを搭載したグラマンF6FヘルキャットやノースロップP51ムスタングなどを投入して日本との航空戦力を逆転しました。その当時アメリカの主力戦闘機は、カーチスP40や艦載機のグラマンF4Fでしたが、これらの戦闘機はとても零戦の相手ではなかったようです。
 当時の空中戦は機体に装備している機銃による格闘戦で、身軽で旋回性能に優れた零戦にアメリカの戦闘機は敵いませんでした。これに対しアメリカは高出力エンジンを装備し、高高度性能に優れたF6FやP51を投入して対抗してきたのです。また戦闘方法も高高度性能を生かし機体の重さも利用して、高い位置からの一撃離脱方法で、零戦との勝率を格段にアップしたのです。
 新たに戦場に投入されたアメリカの新型戦闘機に対抗すべく、スーパーチャージャーを備えた高出力エンジン(1800~2000馬力)と高高度性能を併せ持つ紫電改がデビューしたのです。2000馬力級のエンジンにしては排気量が小さく、直径も零戦の”栄”とほとんど変わりません。
 アメリカのF6Fなどと比べても、非常に小さく作られています。しかしスタイルはやはり零戦に比べると、
機首の上下に給機の空気取り入れ口が配置されていますのでずんぐりしていて、どちらかと言えばF6Fヘルキャットに近いかもしれません。

 エンジンは、零戦に搭載されていた14気筒空冷エンジン”栄”を空冷複列星型18気筒に改良した”誉”です。またプロペラは高出力エンジンにふさわしい、ドイツVDM社ライセンスの4枚ブレードが採用されました。その直径は3.3mと、当時の日本の戦闘機としては大口径でした。

 防弾装備がほとんど無かった零戦に対し、紫電改は全面風防の防弾ガラスが装着され、防弾の燃料タンク、自動消火装置も備えていました。
 武装は20mm機関砲を両翼に2門ずつ、合計4門を備えていました。零戦が強いと言われたのは、当時としては高性能の20mm機関砲を備えた戦闘機は、アメリカにも無かったからです。零戦は両翼に1門ずつ、エンジン上部に7.7mm機銃を2門備えていました。

 私がこのような戦争に係るテーマを取り上げるのは、あくまで機械的なものを作る上での技術的な思想に魅せられているためです。ものとして優れた性能を有する器機には優れた設計思想があり、それには非常に魅力を感じます。 

 

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オオムガイ(ノーチラス)とアンモナイト

2017-02-16 00:10:00 | 日記

南太平洋の比較的深い海に今も生息しているオオムガイと化石のアンモナイト

オオムガイ(Nautilus)とアンモナイトの化石です。

 オオムガイは、オーストラリアいやコロンビアだったか(ぜんぜん違う国ですね)出張した方からの頂き物です。アンモナイトの化石は、地元のホームセンターをウロウロしていて見つけました。

 オオムガイは古生代中期デボン紀に発生し、古生代末、中生代末の大量絶滅を乗り越え、現代まで生き延びている生きている化石と言われている頭足類です。イカやタコに類似する点も多いのですが、別の亜目に分類されています。
 アンモナイトは巻貝の様な殻を作ることで形態はオオムガイに似ているのですが、こうして比べると殻の巻き方が異なっていることが判ります。オオムガイは巻貝と違って殻の中に隔壁(巻き込まれている殻は、中央に孔が開いている隔壁で区切られています。)があり、生体は一番外側の部屋に収まっています。隔壁で隔てられた部屋の中には空気が溜められており、それは魚類の浮袋の役目をしています。アンモナイトも、隔壁のある殻の構造はオオムガイと同じで種としては近縁のように思われますが、現在の学術的な見解では別の種とされています。

 殻の表面もアンモナイトとは違って滑らかで、茶色の縞模様があります。この模様は、アンモナイトの殻の凹凸と似ていますねぇ。一般に化石の貝類や魚類、恐竜なども、その表面や皮膚にどのような模様があったのか、どんな色をしていたのかは判っていません。

内側は、滑らかな光沢のある真珠質です。ここに軟体質の体が収まっています。

 アンモナイトの化石です。大きさは3.5cm程です。アンモナイトは進化の過程で、直径1m以上のものも発見されています。これは、いつ頃の時代のものなのでしょうか。

 

 中心に核があって、そこかららせん状に成長していることが判ります。管には等間隔に凹凸があり、段階的に殻を作って成長していったものと思われます。巻き始めの中心部分が見えているので、その形態はオオムガイと異なります。オオムガイは中心部を覆って、殻全体が大きく成長しています。

 

  口の部分は、カットされているようです。孔が開いていて、内部の空洞部分が残されています。カットされた断面には、中心部のX状に見える隔壁の一部?と、その左右に対称の模様が確認できます。
 ちなみにオオムガイは生体が捕獲され、海中を泳いでいるところも撮影されているので、体がどのような形態か判っているのですが、アンモナイトはおそらく軟体質の体だったので、化石としては残っていません。その痕跡が割合最近に発見されたようですが、具体的にどのような形をしていたのかは判っていません。オオムガイとは基本的に種が異なるので、一概にそれと同じような姿だとは判断できません。

 オオムガイは、化石の発掘される地層から古生代末のデボン紀に誕生したのではないかと推測されていますが、アンモナイトはそれより古く、古生代オルドビス期に発生したオオムガイとの共通祖先が進化して古生代から中生代末まで爆発的に繁栄した種です。
 アンモナイトは古生代と中生代の境、ペルム紀末に一度ほとんど絶滅しかけたのですが、その一部が大絶滅を乗り越えて中生代に大型恐竜と共に改めて繁栄しました。しかし中生代後期の白亜紀に、おそらく小惑星の地球衝突による劇的なカタストロフ(気候変動)により、恐竜と共に絶滅しました。

 ヘミングウェイも飲んでいた”White Horse"をやりながら、中生代に生きていたと思われるこのアンモナイトを見ていると、6000万年以上前の恐竜が闊歩していた地球の景色に思いを馳せることができて、何故かとても楽しい気分になりました。

 

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オパル(OPAL)万年筆

2017-02-13 20:46:36 | 万年筆

オパル万年筆(Made in Japan)

 久しぶりの万年筆です。多分、1950年代の Made in Japan です。

 クラシックなデザインの万年筆です。キャップの環とクリップにR14Kと刻印があります。14Kメッキという事でしょうか。
 クロスで磨くと環やクリップ、ボディーもきれいになりました。

 

 ペン先は青く染まって汚れていました。水に浸けるとペン芯に残っていたインクが染み出て来ました。古いインクのかすは、緑色になります。

 吸入は古いピストンタイプです。
 戦後の古い万年筆は、このタイプのインク吸入方式を使っているものが多いです。古い物は胴軸とピストンのステムの気密性が弱っているものが多く、インクが漏れ出すことがあります。
 よく洗浄した後ここにシリコングリスを着けて、インク漏れを防止します。元々このタイプは、インク漏れを起こしやすいです。尻軸と胴軸の継ぎ目のこの部分から、よくインクがにじみ出てきました。

  インクを入れて書いてみました。
 暫く書いていると指先が汚れてきます。首軸の汚れではなく、首軸と胴軸の継ぎ目からインクがにじみ出てきたようです。
 この部分の密閉性も弱ってきているようです。
 少し緑がかっています。残っていた古いインクのかすの色です。


 

 

 

 首軸を外してみます。スクリュータイプでした。古い物は、オスメスのジョイントで継いでいるものが多いです。
 胴軸側にピストンの先が見えます。尻軸をねじ込んで、このピストンの先端で首軸の孔を塞ぐ構造です。書いていて、だんだんインクの出が悪くなってくると、尻軸を緩めてピストンの先端を開けてタンクのインクをペン芯に補充します。

  よく洗浄してから、気密性を確保するため同軸と首軸の接続部に、シッカロール(タルカムパウダー)を塗ります。
 シッカロールは、オスメス軸のジョイントにも使います。接着剤で着けてしまうと、後々分解できなくなるので。ネジ込タイプは密閉性が高いのですが、この万年筆はインクが漏れ出してきていたので、シッカロールを付けて接続しました。

 

 

 書いてみるとカスレるので、ペン先の具合を見てみます。するとかなりペンを立てて使っていたようで、ペン先の下面から70度位にすり減っていました。下端が尖っているので、これを耐水ペーパー2000番で丸く研磨します。

 

 スムースにインクが出るようになって、キレイに書けるようになりました。太さのサイズは、EF(極細)ですね。この当時の日本の万年筆は、極細サイズが多いです。でも、なかなか良い万年筆です。

 

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腕時計ベントレー、リューズにジュエリー取付

2017-02-11 20:17:40 | 宝石

ベントレイ(BENTLAY)クォーツのリューズにサファイア取り付けました。

 ベントレイのクォーツ、SILVER925です。

 

 三針すべてブルーですが、青錆びのメタリックブルー、ブレゲ―ブルーではありません。そこがもう一つ・・・ですね。

 

 裏蓋はステンレスだと思ったら、STERLING SILVER 925 とありました。ケースも含めて銀製のスターリングシルバ―でした。

 

 リューズは頭がくぼんでいるデザインなので、石を付けてみることにしました。地元のホームセンターで、サファイアとジェット(オニキス)を買ってきました。

 

 針がブルーなので、同じブルーのサファイアを着けてみることにします。
 リューズのくぼみは2mm程の径ですが、サファイアはそれよりやや小さい1.8mmの物を使いました。石は当然合成ですが天然の石と同じ成分で作られているので、硬度は9で、硬いです。
 石の底面は平らで、リューズにピッタリ接着できます。

 

 金属と石の接着剤を使って、接着します。ごく少量を楊枝の先に着けて、リューズのくぼみに塗り込みます。

 

 しっかりくぼみに押し込んで、完了です。
 石の盛り上がりが少し小さ目ですが、その方がまぁ上品で良いでしょう。針の色ともマッチして、なかなかの仕上がりです・・・ですよね。ちょっと安っぽい銀メッキなのに、ベースはスターリングシルバーと思えば、結構良い時計に見えてきます。

 ファセットカットのブルーのスピネルです。ブルーの色が濃くて針の色と合いそうなので、始めこれを使おうと思っていたのすが、裏側が尖っていて上手く接着できそうにないので平らなサファイアにしました。

 やはりファセットカットは石の輝きが格別で、キレイなブルーが強調されます。スピネルの硬度は7.5-8で、サファイアに比べると軟らかいです。

 リューズに石が付いているだけで、時計の品が格段にアップします。

 

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バーボン・ブラントン・シングルバレル

2017-02-09 20:07:25 | ウィスキー・ワイン・お酒

BLANTON'S(ブラントン)のシングル・バレルです。

 以前にも紹介しましたが、ブラントンのシングルバレルです。芳醇な香りと滑らかな舌触りと喉越し、素晴らしいの一言です。もう残り少なくなって、ちょっと悲しいです。

 ラベルに、Dumped on 9/2/15 とあります。Barrel No. 140 です。アルコール度数は、64.4%とあります。
 シングルバレルとは、1つの樽の原酒をボトルに詰めたウィスキーということです。したがって同じブラントンでも樽毎の個性があって、味も異なるということです。ちなみにスコッチでは、単一の樽の原酒を詰めたウィスキーはシングル・カスクと呼ばれています。

 ウィルキンソン ソーダで割っていただきます。あては、地元産の生ピーナッツを茹でて作った味噌ピーです。甘い味噌味のピーナッツが、意外に合います。

 ボトルの栓は、競馬の馬とジョッキーです。器は沖縄壺屋焼きの小鉢、お気に入りの箸置きはやはり沖縄ヤンバル道の駅で買った、ヤンバルクイナの絵柄付きです。

 バーボンといえばソーダ割ですが、もったいないので氷を1つだけ入れたストレートでいただきます。甘~い香りが立ち上って、素晴らしい芳醇な味わいです。私はバーボンはあまり飲まないのですが、このブラントンには参りました。バーボンは所詮トーモロコシなどのグレーンで作った、スコッチウィスキーのまがい物と思っていましたが、これは孤高の完成された飲み物です。

お酒を飲まない方には、つまらぬブログにお付き合いいただき、すみませんでした。

 

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