老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

あちらにいる鬼

2021-12-21 23:38:57 | カラ元気のシニア
     

読みたくて予約までして図書館から借りた本は
「あちらにいる鬼」
作者は井上荒野。
井上光晴の娘さんが書いた最近話題の小説だ。
瀬戸内寂聴さんが、お亡くなくなりになってから、俄然、人気が沸いてきたらしい。

⦅『あちらにいる鬼』内容紹介
一九六六年、講演旅行をきっかけに男女の仲となる二人の作家、白木篤郎と長内みはる。繰り返される情事に気づきながらも心を乱さない篤郎の美しい妻、笙子。みはると笙子、二人の愛と〈書くこと〉に貫かれた人間たちの生を描ききった傑作。至高の情愛に終わりはあるのか?

【映画化決定!】瀬戸内寂聴「作者の父井上光晴と、私の不倫が始まった時、作者は五歳だった」――井上荒野による衝撃の問題作、『あちらにいる鬼』がついに文庫化!
株式会社朝日新聞出版2021年11月5日 10時59分

父で小説家の井上光晴と瀬戸内寂聴の不倫関係、そしてそれを静かに見守った母をモデルに、逃れようもなく交じり合う三人の〈特別な関係〉を、長女である著者・井上荒野が描ききった話題作『あちらにいる鬼』が、2021年11月5日(金)についに文庫版で発売となります。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日経新聞、週刊現代、週刊朝日、女性自身、週刊ポストほか各紙誌で大反響!さらに映画化も決定。話題沸騰間違いなしの問題作です。⦆

出版会社もこの時とばかり大々的に宣伝をやっている。

図書館で予約をして読む私なんぞは、読者の内にははいらないのかもな。


さて読み進むうちに、瀬戸内はるみと井上光晴の最初の出会いの項から。
1966年頃の始まりの章。

最初の項には、 徳島の自然や風景が出てき、作家の取材能力には目をみはる。

私が聞きに行った講演の時の 沖縄の紅型の着物。
ちょうど時期を同じくしたり。

そこに出てくる日本の伝統工芸の、人形作家の話。
木偶の頭を作る人形師は「坂東巳之助翁」に間違いない。

それが最近抽斗の中から出てきた藍染の壁掛けの作者、坂東巳之助さんだ。
懐かしくて壁に掛けたのが10日ほど前。

こんな時を違えぬ偶然があるのかと、❓たまたま読み始めた本に彼の事が書かれているのだ。
現在は、パソコンの前の壁にかけている藍染。

彼が生地に書いた翁面の横に八十寿の文字を染め抜いた珍しい物だ。

40年も前になるだろうか?
徳島で活躍をしている文化人に配られた一枚だと思う。
俳句の師だった(斎藤梅子氏)から私はいただいた。
それ以来、大切にし、飾ったり仕舞ったりしていた。



まあぼちぼちと子宮作家と言われていた頃の寂聴さんを彷彿とさせる物語の進行だ。

ま、そんなこと、こんな事、手芸に飽きれば本を読む。
師走で気ばかりあせっていながら、世話になった方にお歳暮を届け、一つだけ仕事を果たした。そんな昨今。
 

     ❄    仮の世の修羅書きすすむ霜夜かな

             ❄    ペン置けば深夜の身ほとり冴え返る

小説も書ける。俳句も詠める。
女傑でした。
徳島の誇りでした。






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下ばかり見て歩く

2021-12-21 00:24:13 | さみしいシニア


お花屋さんを覗いた。

シクラメン、蘭、ポインセチア等々綺麗なお花が沢山並んでいる。
どれか一鉢、連れ合いと来た時に求めよう(荷物は持てない)


布団の中で、今日は何をしようと予定を立てるのだけれど、予定どおりにいった試しがない。

目薬がきれかかっているから眼科へ。

今年は後一回、整形外科の予約がある。

病院だけは予定どおりに行く。


杖をついて交差点を渡る。
ゆっくりゆっくり歩く。
左から来て方向を変えようとする車が待っているらしい?
見ないのだ。
運転手の顔をみるのが怖いのと(いらいら顔)、ゆっくり渡るのを待ってくれているであろう優しい表情?
どちらにせよ、下を向いて歩く。

        

変わった種の銀杏落葉を舗道で見つけた。
14~5センチもあろうか?大きい銀杏の葉ぱだ。

歳末の街をのんびりとあてもなくさ迷い、下を向いて歩いていると良いこともあるのだ。 


      🍂    ぬれ落葉辷るなよ杖持ちなおす 

         
         


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子供図書館 クリスマス

2021-12-18 21:53:10 | カラ元気のシニア

子供未来図書館でいち早くクリスマスのお楽しみ行事をやっているのに出くわした。


      

予約をしていた本が用意とできました電話があった。

借りに行くとこの玄関ホールでのイベント行事。
親御さんに連れられた子供達が集まっている。

ツリーを型どったスポンジにお花を挿してゆくのだ。
      
     
           


      


生花店で売れ残ったお花の寄付で子供達を楽しまそうと、スタッフ達が忙しそうに世話をしている。

最近の子供達は至れり尽くせり大人の敷いたレールの上を走っている。
幸せだとは思う。

   

珍しい莟かと思う一花。

   

こんな説明書きを貼ってあった。

花言葉が「沈黙の恋」
意味深な言葉。
子供に理解ができるかな?

おかげさまで、ほんの一瞬だけれど子供達にまぢって楽しい時間を持てた。

二階が私の目指す図書館だ。

お正月中には読めるだろうか。
15冊借りた。
あっ これはパスと、一ページのみしか読まないのもある。


     📚     歳晩の街を見下ろす図書館に

     📚     図書室の窓の小春をひとりぢめ


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おたっしゃくらぶ

2021-12-17 22:58:10 | さみしいシニア
         

最近の楽しみはおたっしゃクラブ。
今日も、精を出して老人体操に励んだ。

失禁予防体操、前を向いて歩ける稽古、とっさの時の転び方,,,etoseto

周りは私と年齢が同じ?

女性に歳を聞かぬのがエチケット、、、と思うのだけれど、皆さん「何歳ですか」と聞いてくる。

隠したり、もったいぶったりはしないで、正直に年齢を告げてあげる。

だからどうしたの?

体操を教えてくださる先生は、さー?いくつぐらいだろう。
お母さんの話をする時の内容で先生のお母さんは私より若いみたいだ。
体操の時に流す音楽で想像をするのだ。

あんな時代があったのが、、、遠い過去か?

やっぱり年齢を推し量っている私がいるではないか、、、、。

右手と左手でやる、、、脳トレ。
これが出来ないのだ。
右手がげんこつで、左手は開いて足をさすったりたたいたりする。
頭の中が真っ白になって自分でも可笑しい。

青い野菜を五つ
果物を五つ
白い花を五つ
動物の名前を五つ

さて、張り切って言おうとするが、三つまでは言えてもあとが続かない。

ああ、、哀れな自分、心の中で泣いて笑って、顔では何気ないふうをよそおてはいるのだけれど。

おたっしゃクラブの会員の条件は充分に満たされているなんて開き直っている自分を諾っている悲しみ。
こんなになるとは想像もしなかった過去にかえりたい。


      🥀     皇帝ダリア冬の青空よそよそし



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幸せに気づかなかった

2021-12-16 17:49:07 | さみしいシニア
    

港近くのホテルで車から降りた。
クリスマスの飾り。少し地味な感じもする。
コロナで自粛、それとも田舎都市のホテルとはこんなもの。。。?

    

3分も歩けば、港に着く。
今しも、鬼ヶ島行きのフェリーが出港しようとしている。

二本の棒のようなモニュメント?いつも私はチベットを想像をする。
何年か前、瀬戸内芸術祭を記念して建った。
なにはともあれ、この景に接すると、旅ごころが湧いてくる。



出船、入船で港は賑わっている。

向こうに見える島は女木島、後ろに霞んでいるのが男木島。

小豆島からの高速船が入ってきた。

大きな腹に赤い模様のある舟はどこ行き?
釣りをしている人に尋ねると、良く知らぬと、、、

坂出や丸亀行の航路はないから、
「ひょっとしたら 直島行?」
そんな答えしか返ってきなかった。


冬霞の湾に小さな漁船が帰ってきた。
霞んではいるものの、キラキラと波が光っている。

一度はブログも止めようと思った。
自分は書く資格も無いし、無知文盲だということに反省をする。

そんな時
コメント を下さった方。
有難かった。
私は自分の幸福に気づいていなかったようだ。

相手を責めた。
天に向かって吐いた唾は今までの私の生活の一部であった事柄を無にしてしまう行為だった。
唾は私に戻ってきたと気付く。

考えた末
「負けて勝」

こんな言葉、生き方もあると気付いた。

そんなこんなで静かに余生を生きようと、冬の寒い筈の海が温かく、光にあふれ満ちている中で思い至った。

俳句を書かないで悩みを記す最近のブログ。

ぼちぼちと余生を楽しむことにした。

          🎍    紅絹で拭く重箱正月仕度かな

       🐈    煤逃の口実野良猫の餌を





    


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