大阪水曜ほっと集談会一世です。
いきなりですが、集談会で社会問題を取り上げることへの是非はあると承知している。
私は異論はあると思うが、社会問題と森田療法を切り離して考えることは不自然であると思う。
私たちの苦しみの背景には、社会人であればブラック企業での過酷な労働環境やハラスメントもある。
そして学生であればアカデミックハラスメントやいじめの問題もある。
さて、先日NHKの「逆転人生」という番組を見た。
『ネット中傷・絶望からの‟生還”』というタイトルであった。
フリーアナウンサーで現在は天台宗僧侶・高橋美清(たかはしびせい)さんが、実際にネットで受けた誹謗中傷のため仕事も地位も失い、死の淵をさまよった事件が描かれていた。
現在、彼女は同じような悩みに苦しむ人の駆け込み寺として自宅を開放し活動されている。
誰にでもできることではない。
生死の闇から光明を見出した高橋さんの清新で輝くような笑顔がいつまでも心に残った。
SNSにより、飛躍的に情報が拡散され、世界の情報が集まってくる。
私が子供の頃の世界とは別次元である。
何十年と培った経験やスキルだけでは、若い人たちに太刀打ちできない。
私も、オンラインで集談会を開催したり、メールなどのやり取りをする中でSNSを危ういなと感じたことがある。
対面による違和感とは違い、何とも言えない深海のような不気味な感覚である。
攻撃する人間も攻撃される人間も匿名性が強いだけに、ステルス戦闘機のように見えない敵と戦うイメージである。
そのリスクも背負いながらSNSを有効活用して森田療法や私たちの自助グループについてこれからも発信していきたい。
2021・6・25 一世