Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

見功者

2006-06-05 | 想い・雑感
 歌舞伎、落語、漫才などは、芸人と観客が一体となって一つの場を作り上げる。芸人が観客を育て、逆に観客が芸人に磨きをかけていくというのが理想的と思う。芸人を育てられるほどの客になると、その芸能だけでなくある程度の広い見識が必要になる。そのように優れた客を見巧者と呼ぶらしい。

 絵画の盗作疑惑が話題になっている。絵画などでも創作する側と見る側との双方が刺激し合ってより良きものが創造されるという面があるだろう。

 芸術選奨を決める側というのは、当然それだけの眼力と、広い見識があるというのが前提であろう。多くの盗作疑惑のある作品を作り続けて来たらしい作者に、賞を与えてしまったことは、選者が見巧者ではないことを示している。

 現代日本の、楽して生きるという風潮を示しているのか、プロ意識の欠落を示す出来事がたくさんある。そのようなものを他山の石として、プロとは何かを自分自身に厳しく問うていきたい。