Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

東京って白夜?

2006-06-21 | 想い・雑感
 女性タレントが、「東京って白夜だよね。」と発言し、失笑をかっている場面をたまたま見た。でも、地球の夜の部分を撮った衛星画像で、明るい帯のように映し出された日本を思い浮かべてしまった私には、笑えなかった。

 まだ、電信柱の笠付きの裸電球が街路灯だった頃、身の回りには多くの闇が存在していた。現在では、漆黒の闇を経験するほうが難しい。夜の暗さの中で、人は寄り添い、また自分自身を見つめる機会を得ていたはずである。

 闇や翳りを失ってきた日本は、その思考も浅薄にしてきたのではないだろうか。

 不夜城という言葉すら陳腐に感じられるほど、明るい夜が当たり前となった大都会東京。自然から乖離したこの都会の夜を白夜と称することを、誰が笑えるだろうか。

アンチ○○

2006-06-21 | 想い・雑感
 アンチ・エージングというカタカナを最近目にする。加齢(aging)にアンチが付いているのだから、老いていくことを敵対視しているのに違いない。齢を重ねていくことを毛嫌いするということは、当然死からも目を背けることになる。

 「出来ることなら死ぬまで元気でいよう。」という文脈で語られるものなら受け入れられる。でもアンチ・エージングのかけ声の下、ちょっと(大きく)稼いでやろうという人々がどうも随分といるようだ。そんなかけ声にのせられ、変な悪あがきが善なのだ洗脳されてしまうと、死について考える機会などないまま、突然目の前に現実が突きつけられる日を迎えてしまうのではないだろうか。

 「生は偶然、死は必然。」ともいわれる。まあ、これをひねくれて解釈すれば、人生偶然の中に何とか必然を作り出そうという無謀な試みを行っている内に、最後にやっと死という必然にたどり着くとも言える。

 それにしても、「アンチ」はすこしきつすぎませんかね。日本語でアンチを使うと、かなり感情的に嫌っているようなニュアンスを感じる。英語であればそれほどでも無いのかもしれないけど…。ちなみに我々の体を外部からの侵入者から護ってくれている抗体はanti-body(カタカナだとアンチボディー)という。