Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

毒を盛る

2011-05-27 | 想い・雑感
普通のお薬は
効力を発揮する量では
副作用が少ないものなのですが
抗がん剤は
がん細胞と一緒に正常細胞にも働きかける場合が多いので
治療量で副作用も出てしまいます

だから
抗がん剤治療をしているときは
常に副作用を気にします

明らかな副作用がないようなときでも
体の抵抗力が落ちていると思われる場合もあります

肝転移再発にたいして化学療法を行っているSさん
白血球は下がらず全身状態も良好で
副作用をほとんど感じさせなかったのですが
ある日の外来で少し咳が出るとおっしゃる
すぐ胸のレントゲン写真を撮ると
一部に影があり肺炎と診断
この状況で抗がん剤を使うわけにはいかないので
呼吸器内科でしばらく治療後
抗がん剤を再会した
するとまた少しして熱が出た
また肺炎である

今度は少し炎症が落ち着くのに時間がかかった
その間に一旦小さくなりかけていた肝転移巣は増大傾向に

癌の治療と全身管理
その両者を成り立たせる細い道
そこを探りながらやっていくしかない

抗がん剤は基本的には毒ですからね


毒で思い出すのは
銀液丹(なまえ違ったかな?)
家康考案の健康薬
しかしその内容は水銀 砒素 黒鉛 (あとは忘れた)などと
どう見ても毒薬
家康はこれを飲んでいたから70代まで生きることができたのか
これを飲んだばかりに70代で死んでしまったのか
興味あるところです