Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

極端

2012-07-07 | 想い・雑感
認知された治療方法と
怪しげな治療方法との違いの一つは
極端な例に対する態度だと思っている

データのない治療方法を宣伝しようとすると
極端な例に注目を集め
さも効く治療方法であるかのように装う

一方きちっと検討しようとするときは
極端の例の影響を少なくしようとする

その端的な例が中央値である

例えばある治療を行った時の
生存期間(何か月間生きられたか)を検討する場合
11人の被験者の生存期間が
Aさん46か月 Bさん47か月 Cさん48か月 Dさん49か月
Eさん50か月 Fさん50ヶ月 
Gさん51ヶ月 Hさん52ヶ月 Iさん53ヶ月 Jさん54ヶ月
Kさん1500ヶ月だったとすると
平均値は 200ヶ月
中央値は 50か月
である

つまり平均値を取れば極端な例の影響を受けてしまうのに対し
中央値はその影響をすくなくすることができるのである
だから治療成績を生存期間などで検討する場合
中央値がよく用いられる

一方怪しい治療方法を推し進める場合は
上記11例のうちKさんの1500ヶ月のみに注目するのである
極端な例に対する態度が全く違うのである