生きている私たちは
自分の体があると思っている
確かに体として実在しているのだが
果たして本当に「自分の」体だろうか
身体を成り立たせているものどれ一つをとっても
自分を規定する自我 自分の意思で作ったものは何一つない
食べたものはアミノ酸やブドウ糖などまで消化され
長い地球上生命の歴史で育まれた遺伝子の指令に従い
自分の意思とは関係なしに
地上の様々な分子から必要な物質を作り出し
組織 臓器 そして肉体を作り上げてもらっている
言ってみれば
地上の物質を一時的に借り
肉体という乗り物を借りて
私たちは存在しているわけである
ならばその肉体の不調を整えるには
取り入れ利用させてもらう地上の物質のうち
必用なもの 不足しているものを
上手に取り入れる必要がある
そういう意味で
漢方薬は理想の体調整え薬だと思う
自然界のものから
長い歴史の中で様々な生薬を選び出し
それらを組み合わせ 量を加減して
症状に応じた製剤を生み出し伝えられてきた
明らかな異常があり原因が特定できれば
現代医薬でなければならない場面がほとんどだが
普段のちょっとした不調など
現代医薬では対応できず
漢方薬でなければ対応できない状況というのがある
ぜひ漢方薬に慣れ親しんでほしいと思う
私自身普段の体調管理は
少量の降圧剤以外は漢方薬がほとんどだ