
まあおもしろかったし、よく取材し書いていると思う。
漫画「ピアノの森」にとても印象が似ているのは「塵」のことなのだろう。
おもしろかったのだが、当たり前だが音楽と文章は違う。その質の違いを意識させられる小説だったなあ。そうだなあ、たとえば
「そのとき聴衆の多くがなにか「森からの風」を感じた。
実際何人かはホールの高い天井を見上げたものだ。
遠くで蜜蜂の羽音が聞こえたような気がする。」
みたいなことを書けば、(すみません、これは引用したわけではなく、僕のねつ造です)読んだ者にそんなふうな音楽を感じさせてしまい、そして、なんにも(音楽は)描かれていない。
のだめカンタービレを読んだときは出てくる曲(例えばブラ1、例えばラプソディーインブルー、、、)を聴きたい!と思ったのだが、今回はバルトークの3番くらいしか、そう思わなかった。なぜかな?