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禍の科学 ポール・A・オフィット

2022年02月20日 | 
 なかなかおもしろかった。知らなかったこともたくさんあった。だが、この著者の姿勢も自分自身が非難しているようなものだと思う。ずいぶんたくさん断定的に書いてあるが、将来それは違うと言われる可能性があると思う。
 たとえば環境ホルモン、DDTやビスフェノールAのことが無害だ、あるいは安全だと書いてあるが、ごく微量、低濃度の、環境や健康に与える影響を過小評価していると思う。、遺伝子操作は普通の品種改良と同じだと書いてあるが、そんなことはないと思う。
 たとえばフロンのように、それはいまだに直接的には無害な物質だろう。だがそれは思わぬ影響を地球規模で与えることになった。
 所詮、この著者も自分が非難するように、時代の空気に流されている。いや積極的に乗っている、と思う。
 じゃあお前は?といわれれば、返す言葉はない。長い歴史の中で、科学は万能ではない、わからないことが多すぎる、多くのことが、断定できない、ということがあきらかになった、としか言いようがない。