YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

9 樹に咲く花々

2012-07-16 06:52:05 | 尾瀬2012夏


おはようございます。
海の日です!!

去年の今日は鳩間島でのんびりとしていたことを思い出しました。
船に乗り遅れて、引き返してもらったりね…(^_^;)



それでは、本題。今日は尾瀬で出会った樹に咲く花々を紹介します。

写真は「ウラジロヨウラク」です。湿原の脇なんかで見られる低木で、ツツジの仲間です。
瓔珞(ようらく)っていうのは、仏様が身に着けている装飾具のことなんだとか。どんなものかはよく知りませんが、きっと花のようにつぼ型をしているものなんでしょう(^_^;)
ウラジロは裏白で、葉の裏に細かい毛がびっしり生えていて白く見えるんですね。
ツツジといっても花は小さく、色合いの美しいかわいらしい花です。



こちらは草のように見えますが、これでも立派な木なんです。名前を「ヒメシャクナゲ」といいます。樹高はわずか10~20cm程度。写真のものは、もう花が終わり、子房が膨らみ始めている状態です。ウラジロヨウラクのようにつぼ型の花をつけます。
湿原に生える希少な植物です。



そして、こちらが「チングルマ」。高山や湿原の脇など栄養に乏しい場所でも生き延びることができる強い植物です。
ごめんなさい、花を紹介するといいながら、これもすでに花の時期を過ぎ、完全に実になっています。この糸状の実のかたまりが風車に見えることから稚児(が遊ぶ)車という意味で名づけられたようです。風に揺れる様子がとても印象的な植物です。花を見ればなるほどとも思うのですが、これがバラの仲間だというのはどうにも不思議です。



右側に白く点々と見えるもの、これも花ではありません。「ミヤママタタビ」の葉っぱです。夏の時期だけ、こうして葉っぱを白く変えるのですが、裏側は緑のままで、葉緑体がなくなるわけではなさそうです。地味な花のかわりに、虫をおびき寄せているのではないかという説があります。もともと、花も葉っぱが変化して作られたわけですから、そう思えばこれも「樹の花」の仲間入り?



今度はちゃんとした、花です。「ツルアジサイ」といいます。アジサイの仲間で、つる性の木本です。フジやスイカズラなどつるになる木は意外とあるものです。ツルアジサイとよく似た植物で、「イワガラミ」という植物もありますが、こちらは装飾花が4枚ではなく1枚だけなので見分けることができます。



最後は「ハクサンシャクナゲ」の花です。こちらは中高木になります。やさしい色合いの花色が魅力的です。花の香りに誘われて、虫たちも蜜集めにいそがしそうでした。

一口に樹と言っても、いろいろな姿形があります。生育環境によって、成長の仕方も姿形も大きくことなるものなのですね。

8 湿原の可憐な草花

2012-07-15 18:16:44 | 尾瀬2012夏


尾瀬ヶ原は日本最大の「高層湿原」とされています。「湿地」というのはじめじめとした土地のことですが、「湿原」というのは水辺の植物が『泥炭』として積もった水を通しにくい土地を指します。『泥炭』とは、植物が腐って、肥沃な土壌になる手前の、栄養分に乏しい土壌です。気温が低く腐植が進まないとこの『泥炭』ができます。冷蔵庫の中ではなかなかものが腐らないということです。つまり、「湿原」は寒い地方独特の地形ということになります。ここ尾瀬も年平均気温は4度で、かなり低気温なわけです。

話が長くなりますが、この泥炭が低く堆積している(低層湿原の)うちは、そこに生える植物は、周りから流入する土砂から栄養分を分けてもらえます。しかし、長い年月をかけて、この泥炭が厚い層をつくる(高層湿原になる)と、そこは周囲よりも高い土地になってしまいます。『泥炭』は水を通しにくいため、地下からの水を吸い上げることはできません。すると、その場所には雨水(つまり栄養のない水)以外には、水分を得る手段はなくなってしまうわけです。尾瀬の高層湿原はつまりは、栄養のない、植物にとっては非常に過酷な生育環境なのです。



こうした高層湿原で活躍するのが、晴天が続いても水を保つことができるミズゴケです。体の90パーセント以上が水でできているそうです。ミズゴケの仲間は高層湿原の表面を覆うように繁茂しています。そして、この土地の「水がめ」として、そこに生える健気な植物たちに潤いを与えてくれているのです。

高層湿原に生えることができる植物はほんのわずかですが、低層湿原から高層湿原へ移る途中の中間湿原には、栄養の少ない過酷な土地で生き抜いている、健気で可憐な植物たちが多数存在します。そんな湿原の草花を紹介します。





よく似た花ですが、朝日のように輝く「アサヒラン」と鴇色が美しい「トキソウ」です。ちょうど花盛りのようで、あちらこちらで、目を楽しませてくれました。





こちらは、「ミズチドリ」と「ヤマサギソウ」。どちらも鳥の名前がついています。花の形をよく見ると、チドリやサギに似ていることから名前がついています。

「ミズチドリ」の白はとても清楚な印象で、緑の湿原の中で目を惹きます。





「タテヤマリンドウ」です。湿原に咲く小さな、小さなリンドウです。この花は明るくなると花を開き、暗くなると花を閉じてしまいます。そんなわけで、まだいくつか残っていた蕾も、曇り空の下で閉じたままでした。2枚目は以前(晴れた日)に撮影したものです。



最後に紹介するのは「キンコウカ」。金色に光る花(金光花)と書きます。この花はまだこれから咲き始める植物で、研究見本園の中で早くも開花を始めた1株を撮影しました。雄蕊の赤が、より花を鮮やかに見せているようです。8月にかけて、群落をつくるので、小さい花ながら見ごたえがあります。

今日もブログを読んでくださり、ありがとうございました。お気に入りの花はありましたか?


7 黄×白×紫

2012-07-15 11:29:42 | 尾瀬2012夏
おはようございます。もうお昼ですね(^_^;)
写真の整理が間に合わず、ブログの更新が遅れてしまいました。

さて、昨日遅くに尾瀬より帰宅しました。
今回は、水上高原に1泊して、日帰りで鳩待峠から尾瀬ヶ原をピストンするというもの。短時間では、ありましたが、気軽な感じに楽しめる新しい【尾瀬】を発見しました。



宿泊したホテルは、「水上高原ホテル200」。敷地が200万坪あるらしいです。
このホテル、新幹線の上毛高原まで、無料送迎してくれますし(時間は決まっています)、お料理もおいしい。何より温泉が強アルカリ単純泉で、お肌がつるつるになります。これ本当です。興味のある方は検索してみてくださいね。尾瀬までの送迎もしてくれます。こちらは有料ですが往復2000円です。



お弁当や飲み物もつけてくれますよ。ボリュームもたっぷり。



本題の「黄×白×紫」の話。

今回は尾瀬ヶ原といっても、ほんの片隅しか散策していませんので、全体のことはよくわかりませんので、山の鼻周辺情報としてお読みください。

昨日の様子では、今の旬は紫色の「カキツバタ」のようです。写真のいちばん奥になります。白色の「ワタスゲ」(写真真ん中)は雨にぬれてしぼんでしまっていたこともあり、すでに盛りは過ぎているように見えました。また一番手前の黄色い「ニッコウキスゲ」ですが、こちらはまだ咲き始めといった感じ。事前情報では5分咲との噂もありましたので、中田代あたりでは、カーペットになり始めているのかもしれません。



写真を整理していて、一番多かったのがこんな感じの写真。やはりいちばん目についたのでしょう。同じようなアングルの写真が何枚も残っていました。実際にはもっと深い紫色に見えるのですが、写真では青っぽくなってしまうんですよね。フィルターってやつを使うといいのかな?あの上品な紫色を記録に残したいものです。



ワタスゲはこんな感じで、かなりの量がありました。晴れていたら綿毛が膨らんで、もっともっと見栄えがしたに違いありません。おしい!ちなみにワタスゲの白く見える部分は、花ではなく、種子を運ぶための綿毛です。タンポポみたいなものです。よく似たサギスゲも見かけました。



ニッコウキスゲ。この花が尾瀬ヶ原をうめつくす風景は圧巻です。今年は花つきもいいようですから、これから訪れる方はチャンス大ですね。1日花なので、朝に咲いた花は、夕方にはしぼんでしまいます。そして、翌日はまた別のつぼみが開くのです。1つの株に蕾は5~7個程度ありますので、その間は次々花を楽しませてくれることになります。たった1日限りの花たちに彩られる尾瀬ヶ原。本当に素晴らしい景色です。

というわけで、最後はおまけの庫出し画像です。ニッコウキスゲとワタスゲの最盛期画像!!お楽しみください(*^_^*)

一番上は尾瀬ヶ原中田代、2枚目、3枚目は尾瀬沼の大江湿原です。それでは庫出し写真へGO↓↓↓
























6 尾瀬の美味しいもの

2012-07-14 18:49:19 | 尾瀬2012夏
無事鳩待峠へかえってきました。がんばった自分へのご褒美(^O^☆♪

花豆ソフト~!!
これは美味しいです。尾瀬に行かれる方は、ぜひお試しください。

さて、この後は、ホテルへ戻り、ゆっくり温泉につかりまーす( ̄▽ ̄)

バスの時間を遅くしたので、帰宅は遅くなるものの、のんびり、ゆつくり余韻を楽しむ予定です。それとも酒盛りか?

電波の関係で、更新時刻にタイムラグが出ています。ご了承ください。

5 はるかな尾瀬

2012-07-14 17:46:49 | 尾瀬2012夏

天気はなんとか最後まで傘いらず(^O^☆♪
至仏山の山頂まで綺麗に見えています。

池塘に浮かぶヒツジグサ。そして山陰。なんとも尾瀬らしい。心に描いていた尾瀬に、こうして再会することができました。

ここはいろいろな意味でわたしの出発点ですから。

天気の次に心配していた体力も、この程度ならまだ大丈夫みたい。あ、でも至仏には登れないかなぁ(^^;;