映画を見ていると、女性の返事が、「へえ」と言うのが多い。
江戸時代の時代劇、大正時代を描いた映画、昭和31年作成の映画。
どれも、「へえ」と答えている。
昭和31年作の映画「赤線地帯」の中でも使われていたのに、吃驚(びっくり)した。
但し、この映画は、娼婦たちを題材にしている吉原なので、こういう言葉が残っていたのかも知れない。
「へえ」は、(主に関西地方で女性が)応答・承諾などに用いる語とある。 「 へえ,おおきに」
上方の女性の返事だったようだ。
大阪弁普及協会の解説は、次のとおり。
応答、承諾。主に女性が用いる語。
江戸時代に生まれた「はい」の連母音による融合で生じた。
山田はん!へえ! へえ、ちょっとそこまで。
へえ承知しました。
船場の丁稚奉公は旦那や番頭から「『へえ』と返事せよ」と教育されていた。
和泉で「おい」、奥羽、北陸、甲斐などで古語の「あい」、奥羽、九州、近江彦根、能登、志摩などで「ない」。
今でも、着物を着た女性が使う時には、色っぽい感じがしますが、今、「へえ」を使うと田舎臭い感じがします。
私が小さい頃には、近所にも、親戚にも、「へえ」を使う人は、いませんでした。