古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

85歳。ピアノを練習します。

2023年01月05日 18時17分21秒 | 古希からの田舎暮らし
 先日、新聞のチラシに「老人向け電子ピアノ・セット」の広告が入っていました。見た瞬間「買いたいな」と思いました。でも思いとどまりました。「老人はこんなもの、すぐにあきてしまう」。
 しかし「ピアノを弾きたい」気持ちがムクムクとふくらんできました。ヘンデル:調子のよい鍛冶屋/ブラームス:ワルツ/ショパン:ワルツ/などのメロディーが頭に浮かびます。
 85歳にして、ただいまよりピアノを弾く練習をします。まず、電子ピアノを買いました。(88鍵にしました)

 台(脚)はまだ届いていませんが、コンセントをつないでみると、家にピアノの音が響きます。いいなー。
『バイエル教則本』も注文しました。ピアノがセットできたら、毎日練習します。

 ぼくは、小学校6年生の4月に、鳥取県・中国山脈・山奥の竹田小学校から、中心の町・倉吉町の上灘小学校に転校しました。6年生が二学級もある学校です。それまで小さな小学校や分校にばかり行っていましたから。
 担任は男の音楽の先生でした。母・妙子さんは、担任の先生に「うちの子にピアノを習わせてほしい」と頼み込みました。昭和24年4月のことです。我が家にはピアノなんかありません。「学校のピアノで練習させてほしい」というわけです。
 ぼくは母のいうなりに、放課後音楽室でピアノの練習をしました。先生はときどき教えてくださいました。バイエル30番か40番くらいまで練習したように思います。家では練習できません。あまり熱心ではなかったと思います。
 中学校に入って、ピアノのことは忘れていました。

 それからの人生で、ピアノを練習する機会はあったでしょうが、自分が弾くことを考えもしませんでした。しかし、数日前「電子ピアノを買おう」と思い立ったとき「もし田舎暮らしをするようになってから16年間ピアノを練習していたら、今頃ショパンが弾けるようになってる」。チラッとそんな思いがはしったのです。
「八十五歳の手習い」では遅すぎます。けれど「目指して練習する」に一歩ふみ出します。
 
 
コメント
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