原田宗典さんの小説、エッセイが好きで
昔、結構読みました。
あるエッセイの中に書かれていましたが、
原田さんが友人らと一緒に、様々なジャンルで
「帝王」「女王」など呼ばれている人達のビデオを今一度見てみる、
ということをやっていました。
その時原田さん達が見たのは、確かエルビス・プレスリーの
ビデオだったと記憶しています。
それもデビュー当時のものではなく、晩年?の頃の。
最初は「もみ上げ」や派手な衣装を見て
ゲラゲラ笑っていたのですが、そのうち皆黙ってしまい、
見終わった後は「やっぱり凄い」ということになったようです。
マイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』を買って観ましたが
ふとその話を思い出しました。
『スリラー』が流行ったのは中学か高校の頃です。
「ベストヒットUSA」とか良く見てました。
今なお色褪せぬ80年代洋楽全盛時代ですね。
マイケルのLP(CDはまだ)は買いませんでしたが。
あまりにも「メジャー」ですし、その後の色々な醜聞
(真偽のほどは分かりませんが)
もあって、正直いって特に関心はありませんでした。
急死した際も「一つのニュース」として見ていました。
ダンスや歌がどの位凄いのかは、
他の一流アーティストからの「賛辞」を聞くと「なるほど」
と思いますが、自分には到底わからない分野ですし。
『THIS IS IT』は本編が2時間弱ですが、
一気に観てしまいました。魅入ってしまいました。
人種や性別、年齢やジャンルを問わず、
世界中からあらゆる才能が彼に憧れて集まってきています。
スピードや「切れ」では若いダンサーの方が優れているはずですが、
何故彼の踊りだけ違うのでしょう。何故「きまる」のでしょう。
ただ立っている姿が何故カッコいいのでしょう。
それら全てが「KING」たる所以なのでしょうか。